2020 Fiscal Year Annual Research Report
メラノーマ転移動物モデルにおける低酸素ストレス応答の解析
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19K18903
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
草島 英梨香 北海道大学, 大学病院, 医員 (30813547)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | HIF-1α / メラノーマ / マウス / 低酸素応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん組織において増殖・浸潤・転移を促進させる低酸素応答システムを抑制することができれば、腫瘍特異的な標的療法となりうる。本研究はマウスモデルを用いて、HIF-1αの活性を調整する薬剤投与により、通常のマウスおよび転移能が亢進しているとされるリンパ管機能不全マウスモデルにおいて、転移動態に及ぼす影響を解明することを目的とした。 モデルの作製:8-10 週齢 C57BL/6N マウス(雄)を用いて以下の2つの群を作製した。Group1. 下肢リンパ節郭清群: 膝窩リンパ節+鼠径リンパ節郭清群 Group2. コントロール(手術操作なし) 。 蛍の発光遺伝子であるルシフェラーゼを安定的に発現する B16F10Luc2 メラノーマ細胞株を使用した。上記で作製した2群の動物モデルの左足蹠に癌細胞を注入し、移植した。腫瘍移植の時期は、各群における手術施行後4週間とした。 薬剤投与:HIF-1α阻害剤であるYC-1を使用した。上記で作製した2群の動物モデルに対し、 A: コントロール(DMSO)、 B:YC-1投与を行った。薬剤投与群では、メラノーマ移植と同日から既報論文に準じ、腹腔内投与により14日間投与した。 ルシフェラーゼアッセイによる転移の定量的評価:転移巣における腫瘍細胞の総量をルシフェラーゼアッセイにより評価した。メラノーマ移植後の転移が予想される3週および4週の時点でマウスを安楽死させ、腋窩リンパ節、肺を採取し、転移の定量的評価を行った。この転移の定量的評価を癌遠隔転移の指標とし、得られた結果に対して統計学的検討を行った。
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Research Products
(1 results)