2019 Fiscal Year Research-status Report
Fucciマウスを用いた、創傷部組織培養法による各種細胞のリアルタイム動態解析
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19K18915
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
矢吹 華代 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70793305)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Fucci / 創傷治癒 |
Outline of Annual Research Achievements |
Fucci(Fluorescent Ubiqutination-based Cell Cycle Indicator)は、生細胞の細胞周期をリアルタイムに観察することが出来る蛍光プローブで、細胞周期の特定の時期にのみ存在するGemininとCdt1という2つのタンパク質に、それぞれ緑色 (monomeric Azami-Green1: mAG1)とオレンジ色 (monomeric Kusabira-Orange2: mKO2)の蛍光タンパク質を融合して細胞周期を可視化できるようにしたプローブである。これらを細胞に導入することで、S/G2/M期に緑色、G1期にオレンジ色の蛍光が核に観察される。創傷治癒過程は、細胞の遊走と分裂で進行する。本研究では、Fucciマウス を用いて、リアルタイムで細胞がどのように分裂し、遊走しているかについて同時に観察した。これまで、われわれが開発したin vitroの皮膚創傷部組織培養系を用いて、成獣Fucciマウス創傷1日後、3日後、7日後の創傷部の表皮並びに真皮細胞の細胞分裂の状況と細胞移動の様子を、タイムラプス蛍光顕微鏡撮影で検討した。また、同じ時期の創傷部の凍結切片を作成し、表皮細胞、血管内皮細胞などの特異的マーカーを免疫染色することで、それらの分裂している細胞が、どの種類の細胞であるかを確認した。さらに、成獣Fucciマウスから表真皮線維芽細胞を初代培養し、数継代後コンフルエントに達した後ににin vitroの創傷治癒モデルとされるscratch assayを行い、創辺縁部の細胞の分裂、遊走の変化をタイムラプス蛍光顕微鏡撮影で観察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画書に従って、順調に研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験計画書に従って、様々なサイトカインや増殖因子との共発現、またこれらの因子を培養液に添加することで、どのような変化がみられるかを観察する。
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Causes of Carryover |
実験に使用した抗体などの使用量が少なかったので、余剰金が生じたが、次年度で使用する予定である。
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