2021 Fiscal Year Research-status Report
健常人と糖尿病患者の脂肪組織由来幹細胞の外因性刺激効果検証と創傷治療応用の検討
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19K18935
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松井 千裕 順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (80815019)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脂肪組織由来幹細胞 / サイトカイン / 管腔形成 / PCR / ELISA |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにヒト脂肪組織由来幹細胞(Adipose-derived Stem Cells)をbFGFで刺激した際にmRNAの発現が促進され、さらに培地中への分泌も促進されるサイトカインを2つ見出した。さらに、ヒト臍帯静脈内皮細胞(Human Umbilical Vein Endothelial Cells;HUVEC)やヒト微小血管内皮細胞(Human Microvascular Endothelial Cells)及びヒトリンパ管内皮細胞(Human Dermal Lymphatic Endothelial Cells)を用いたtube formation assayを行い、これらのサイトカインが血管新生やリンパ管新生を促進することを明らかにした。そこで今年度はまず様々な人種および性別のヒト脂肪組織由来幹細胞を用いて、bFGF刺激によるサイトカインの発現誘導が人種・性別によらない普遍的な現象であることを見出した。さらに見出した2つのサイトカインに対する中和抗体を用いて、bFGF刺激したヒト脂肪組織由来幹細胞の培地上清によるヒト臍帯静脈内皮細胞やヒト微小血管内皮細胞の管腔形成促進効果が2つのサイトカインによるものであることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
糖尿病患者の脂肪組織由来幹細胞入手はコロナの影響で滞りが発生し、入手できた範囲で同様にearly stimulationの段階のサイトカインを検証、健常人と同じように反応が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの影響により入手予定だった糖尿病患者の脂肪組織由来幹細胞の納品が遅れたことから科研費を1年延長とし、今後納品されたものからサイトカイン、Angiogenesis assayの検証を順次行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で糖尿病患者の脂肪組織由来幹細胞の納品が著しく遅延し、予定していた実験を行うことが難しかったため。 徐々に納品は再開しており、入手次第計画していた実験を行っていく予定である。
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