2020 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌治療における制御性T細胞の変動解析と分子標的薬の効果的な適用法の探索
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19K18968
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
福本 正知 獨協医科大学, 医学部, 助教 (00741828)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 制御性T細胞 / 分子標的薬 / 腫瘍免疫 / 抗体依存性細胞障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は口腔癌に対する手術・化学・放射線治療そして分子標的薬であるCetuximabが担癌宿主にどのような免疫学的変化をもたらすか、腫瘍免疫の制御に大きく関与すると考えられている制御性T細胞(Treg)に注目し、口腔癌患者において1スポットだけでなく各治療時期でのTregを細かく解析、腫瘍免疫学的に各種治療法のより効果的な適用時期を検討することを目的としたものである。 初年度から続く2020年度の研究目標としては、臨床検体の採取・抽出を行うシステムを軌道に乗せて一定の検体数を集めること、最終的な研究成果を解析・発表することを念頭に最新の知見や発想から解析項目やその手法を再検討することであった。 本研究課題採択の期間における臨床検体採取・使用について獨協医科大学病院の臨床研究審査委員会の承認はすでに得られているが、また個々の患者の末梢血検体についてはまだ当初想定していた検体数の採取に至っていない。新型コロナウィルス感染症の流行状況により日常診療および臨床検体の採取や抽出・解析に大きく支障をきたしたことも影響している。 国内・国際学会への参加が困難な状況であったが、その一方で文献等の資料などを活用し研究計画に関わる新規アイデアについては最新の知見を学ぶことができた。また本年度は国立がん研究センター中央病院 頭頸部内科での研修に参加した。同院は頭頸部癌への化学療法に関して本邦有数の症例数を誇る。本研究課題に関わる最新の化学療法のレジメン・臨床試験および臨床・基礎研究の知見を学び,研究課題の遂行をよりスムーズにするために研修を行った。これらについては最終的な研究成果発表に際しての解析方法の一助になると考えている。 上記結果から、本研究課題の遂行・継続にあたって十分な成果は得られたと考えるが、次年度は臨床検体の集積について更にスピード感を持った対応が必要と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度から続く2020年度の研究目標としては、臨床検体の採取・抽出を行うシステムを軌道に乗せて一定の検体数を集めること、最終的な研究成果を解析・発表することを念頭に最新の知見や発想から解析項目やその手法を再検討することであった。 本研究課題採択の期間における臨床検体採取・使用について獨協医科大学病院の臨床研究審査委員会の承認はすでに得られているが、また個々の患者の末梢血検体についてはまだ当初想定していた検体数の採取に至っていない。新型コロナウィルス感染症の流行状況により日常診療および臨床検体の採取や抽出・解析に大きく支障をきたしたことも影響している。 国内・国際学会への参加が困難な状況であったが、その一方で文献等の資料などを活用し研究計画に関わる新規アイデアについては最新の知見を学ぶことができた。また本年度は国立がん研究センター中央病院 頭頸部内科での研修に参加した。同院は頭頸部癌への化学療法に関して本邦有数の症例数を誇る。本研究課題に関わる最新の化学療法のレジメン・臨床試験および臨床・基礎研究の知見を学び,研究課題の遂行をよりスムーズにするために研修を行った。これらについては最終的な研究成果発表に際しての解析方法の一助になると考えている。 上記結果から、本研究課題の遂行・継続にあたって十分な成果は得られたと考えるが、次年度は臨床検体の集積について更にスピード感を持った対応が必要と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の本研究課題の推進に当たっては、まず引き続き臨床検体の集積に尽力を行う必要がある。プロトコールを作成し、検体をシステマティックに集積していけるよう努めたい。 また本研究課題は、日々の進歩や新たな研究成果報告が著しい分野にあり、引き続き最新の知見の収集を行う必要がある。COVID-19などの影響もあり、国際学会への参加などは困難が予想されるが、WEB上での各種資料や国内学会などへの参加を検討している。最終年度に、研究成果の全体あるいは一部を学会発表および論文投稿を行うため、スピード感をもって研究継続にあたりたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初の計画に沿って、研究を実施し予算を使用したものの、値引き交渉や新型コロナウィルス感染症の影響による学会参加・発表予定の見送りなどによって、一定の残余が生じた。 次年度の研究において、当初の計画予算をあわせて使用予定である。
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[Presentation] Paclitaxel potentiated the anticancer effect of cetuximab via enhancing the antibody-dependent cellular cytotoxicity on oral squamous cell carcinoma cells in vitro.2020
Author(s)
Sawatani Yuta, Komiyama Yuske, Kamimura Ryouta, Shimura Michiko, Hasegawa Tomonori, Fukumoto Chonji, Kuribayashi Nobuyuki, Fujita Atsushi, Wakui Takahiro, Nakashiro Koh-ichi, Uchida Daisuke, Kawamata Hitoshi
Organizer
第58回日本癌治療学会学術集会
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