2023 Fiscal Year Annual Research Report
早期な新生骨形成が可能な生体骨アパタイトを利用したインプラント表面処理法の開発
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19K19060
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
佐藤 佳奈美 (藤田佳奈美) 日本大学, 松戸歯学部, 専修医 (00801177)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リン酸カルシウム / インプラント / 新生骨 / 骨粗鬆症 / Micro-CT / 表面処理 / 組織学観察 / 骨梁構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
LeGeros R.Z.はリン酸カルシウムにMg2+, Zn2+, Mn2+およびF-をリン酸カルシウムに配合することで生体の骨と同等な生体骨アパタイト:synthetic bone mineral (SBM)の開発を行ってきた。これまでの動物実験でSBMの摂取は全身で骨形成を促進させることでインプラント治療期間の短縮に有効である可能性が示唆された。しかしながら、SBMの応用はサプリメントとして骨代謝に有用との結果はあるが、局所への応用により生体反応を明らかにした報告はない。そこで本研究はSBMを表面処理したインプラントを骨粗鬆症モデルのラット大腿骨内へ埋入することで、インプラント周囲に形成される新生骨に着目し、SBMの表面処理が早 期な骨形成や骨質向上への有用性を明らかにする。インプラントはTi-6%Al-4%V合金製で、サイズは直径1.2mm、高さ4.0mmの円柱とし、上端から0.5mmの位置に引張試験用の通し穴を作成した24本を用いる。その24本のインプラントはブラスト処理:12本と、ブラスト+SBMコーティング処理:12本を用意する。実験は8週齢24頭のWistarラットを用い、9週齢時に全身麻酔下で左側大腿骨にインプラント埋入手術を行う。埋入2週と4週後に屠殺を行い、体重測定、引抜き強度, 骨密度,骨密度イメージングおよび病理観察による比較を行った。統計は2群間をStudent’s-Ttestで検定した。インプラント埋入2および4週後で引抜き強度, 骨密度でコントロール群と比較してSBM群は有意に高い値となった。また、骨密度イメージングおよび病理観察ではコントロール群と比較してSBM群はインプラント周囲に形成された新生骨は骨幅が太くなり、高いBMDとなった。SBMはミネラルを補充しつつ、骨代謝を促進させて骨形成を優位にさせる材料であることが示唆された。
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