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2022 Fiscal Year Annual Research Report

持続的な骨組織再生効果を有する骨誘導因子徐放型メンブレンの開発

Research Project

Project/Area Number 19K19062
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

白井 麻衣  鶴見大学, 歯学部, 助教 (80779819)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsインプラント / 吸収性メンブレン / 骨誘導因子
Outline of Annual Research Achievements

本研究では持続的な骨組織再生効果を期待した骨誘導因子を徐放するメンブレン開発の基盤を生化学的側面から築き, 歯科インプラント治療が困難となる病的歯槽骨吸収症例への臨床応用が可能かどうかを検証した.
動物実験では,Sprague-Dawley(SD)ラット大腿骨を塩酸で脱灰した骨試料(DBS-P)で高度に石灰化が誘導されたが,そこから塩酸グアニジンを用いて骨タンパク質を除去した試料(DBS-E)では石灰化が生じていなかったことより,DBS-Pに含まれるタンパク質画分に石灰化誘導能を有する物質が存在することが示唆された.この画分に相当するG2画分はヘパリンアフィニティークロマトグラフィー(Hep-AFC)により5つの画分に分画され,Hep-AFC の0.1 M NaCl溶出画分(Hep-c)に高いALP活性が認められた.また,ルシフェラーゼアッセイにおいてもHep-cが高い活性を有していたことより,この画分にはトランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)が存在することが考えられた.また質量分析によりHep-cには象牙質マトリックスタンパク質1(DMP1),Matrix extracellular phosphoglycoprotein(MEPE),ビグリカン(BGN)などのNCP非コラーゲン性タンパク質(NCP)の存在が確認された.in vitroの結合実験ではNCPと結合することでTGF-βの活性が約14.7~32.7%増加することが明らかとなった.これらの結果から脱灰骨シートは石灰化誘導能を有し,その効果はシートに含まれる骨タンパク質中のTGF-βによるものであることが示唆された.
TGF-βはDMP1,MEPE,BGNなどのNCPと結合することでその活性が維持されるため,メンブレンが徐放する骨誘導因子にはTGF-βとNCPの組み合わせが有効だと考えられる.

  • Research Products

    (4 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Characterization of bioactive substances involved in the induction of bone augmentation using demineralized bone sheets2022

    • Author(s)
      Haruka Saito, Risako Chiba-Ohkuma, Yasuo Yamakoshi, Takeo Karakida, Ryuji Yamamoto, Mai Shirai, Chikahiro Ohkubo
    • Journal Title

      Int J Implant Dent

      Volume: 8 Pages: 49

    • DOI

      10.1186/s40729-022-00449-9

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 脱灰骨抽出物中の骨再生誘導に関与する生理活性物質の特性2022

    • Author(s)
      齊藤 悠,白井麻衣,大久保力廣
    • Organizer
      公益社団法人日本補綴歯科学会第131回学術大会
  • [Presentation] 骨抽出物中に含まれる石灰化誘導因子の同定2022

    • Author(s)
      齊藤 悠,山本 竜司,白井麻衣,大熊 理紗子,山越 康雄
    • Organizer
      第64回歯科基礎医学会学術大会
  • [Presentation] 脱灰骨中の石灰化誘導能に関与する生理活性物質の特性解析2022

    • Author(s)
      齊藤 悠,白井麻衣,大久保力廣
    • Organizer
      令和4年度日本補綴歯科学会西関東支部学術大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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