2019 Fiscal Year Research-status Report
Er:YAGレーザーを応用した汚染インプラント体の新規除染方法の確立
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19K19067
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高木 徹 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (10822653)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インプラント周囲炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
in vivo におけるインプラント周囲炎の研究では、重度のインプラント周囲炎により口腔内から撤去に至ったインプラント体を用いたり、インプラント周囲炎を人工的に惹起させた動物実験モデルを用いる必要があった。 しかし、同種類のインプラント体を数多く口腔内から 採集し定量的な研究を行うことは困難であり、また多数の大型動物を用いることには倫理的な問題を抱えている。そこで申請者らはこれまでに、「石灰化物付着汚染インプラント体モデル」を開発し、実際のインプラント体を用い、その表面に均一な石灰化物の蒸着を行うことに成功した。これより実際の臨床により近いin vitro の系を再現することに成功した(Takagi T et al. J Periodontol.2018)。 今回の実験形ではマイクロストラクチャー加工された円柱状のインプラント体ではなく、平滑なチタンディスクを用いる必要があり、またチタンディスク上における石灰化物の蒸着については研究がなされていなかった。以前に作成した「石灰化物付着汚染インプラント体モデル」はインプラント体を電気回路に組み込むようにして石灰化物を蒸着させるモデルであったため、チタンディスクを装置に組み込めるように装置を改良した。結果として電気回路の良好な通電が認められ、またチタンディスク上における石灰化物の蒸着も認められた。石灰化物のチタンディスクに対する付着力は、水の噴射やエアーブローに耐えうるものであった。 今回の成果により石灰化物が均一に沈着したチタンディスクの作成が安定的に行えるようになったため、当初の研究計画を引き続き遂行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では石灰化物が付着したチタンディスクの使用が必須であり、現在チタンディスクへの石灰化物の沈着は成功しているが、実際のインプラント体を想定してマイクロストラクチャーが付与されたチタンディスクを今後入手する必要がある。現在多方面に相談を行なっているが、マイクロストラクチャーが付与されたチタンディスクの提供を行っている研究室・業者が見つからない状況で有るため。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の製品と同じ種類のマイクロストラクチャーが付与されたチタンディスクの提供を行っている業者・研究室を選定し、入手経路を構築する必要がある。 入手が困難であれば、本学において機械研磨のインプラント体を持ち込みマイクロストラクチャーを付与するか、 チタンディスクを用いずに市販のインプラント体を用いて研究を遂行する必要があると考えられる。
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Causes of Carryover |
本研究に用いる適したチタンディスクの購入・入手が遅れており、次年度使用額が生じている。次年度において早急にチタンディスクの入手先を選定し、購入する予定である。
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