2021 Fiscal Year Annual Research Report
Challenging for dental care of photodynamic therapy on EBM
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19K19076
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小峯 千明 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (60708577)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗菌的光線力学療法 / 光線力学診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、過酸化水素と可視光線領域である青色(405nm)照射器を用いることで発生するヒドロキシラジカルの根管内スメアー層の除去効果について論文報告を行った。結果,発生したヒドロキシラジカルは根管内スメアーを除去できる可能性を示唆し、今後の歯内療法における根管洗浄剤の手法の1つとして期待できると考えた。 また、口腔がん早期発見を目指すことを目的に、アミノレブリン酸(5-ALA)および鉄キレート剤(DFO)を用いた光線力学診断を一般開業医でスクリーニングする手法確立を検討した。まず口腔がん由来扁平上皮がん細胞株を分化別に購入し、5-ALAおよびDFOを細胞に取り込ませることにより蛍光させ、蛍光マイクロプレートリーダーでその蛍光強度を測定し、それぞれを正常細胞株と比較した。その結果、口腔がん由来扁平上皮がん細胞株では正常細胞と比較し有意に蛍光強度の増加を示した。5-ALAのみを取り込ませた場合とDFOをともに取り込ませた場合では5-ALAのみと比較し、5-ALA+DFOを取り込ませた方が細胞数は有意に少なくすることが確認でき、臨床応用にも応用できるのではないかと期待できる。さらに一般歯科医院に蛍光マイクロプレートリーダーを設置することは現実的に困難であることからポータブル蛍光分光度計を用いた検討も試みた。その結果、蛍光マイクロプレートリーダーを用いた時同様に蛍光強度を計測することが可能であることを示唆した。これらは蛍光強度を用いた口腔がんの診断が一般歯科医院でも可能であると期待できる。今後の展望として、実際に摘出した腫瘍組織から細胞を採取し、本手法で鑑別可能かどうかを検討したい。
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