2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K19081
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
杉浦 悠紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (70755040)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 銀 / 抗菌材 / 骨補填材 / バイオマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、Agを担持したリン酸八カルシウムの生物科学的評価に取り組んだ。術後感染症の原因となる複数の菌種に対しての抗菌試験をまず行った。いずれの菌においても、本Ag担持リン酸八カルシウムは、優れた抗菌性を示した。また、培地中へのAgの溶出はほとんど見られなかった。このことから、本Ag担持リン酸八カルシウムの抗菌機構としては、結晶表面に結晶構造に起因して露出しているAgイオンが菌と接触することによる、接触抗菌性であることが示唆された。これにより、培地中でも溶出したAgイオンに起因する変色についてもほとんど見られなかった。 さらに骨補填材として必須な、ブロック化についても取り組んだ。ブロック形状を持つOCP-Ag,Naブロックの調製に成功した。動物実験を行う予定であったが、コロナ禍のため、共同研究先がロックアウトとなったため、計画が当初より1年近く遅延している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍のため、移動制限、訪問制限がかかり、動物実験を行う施設への立ち入りが禁止されたため、実験に着手することができなかった。 凡そ、1年遅れで動物実験を行う事となる。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている動物実験を行っていき、骨補填材としての有用性を検証していく。
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Causes of Carryover |
当初動物実験を行う予定であったため、この分の予算を計上していた。 この分について、コロナ禍のため、動物実験を行うことが、本年度中に出来なかったため、 来年度に繰り越した。 次年度は、動物実験を行っていく。
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