2020 Fiscal Year Research-status Report
偏咀嚼の観点からみた片側臼歯部遊離端欠損に対する第2大臼歯までの補綴治療の必要性
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19K19096
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大木 郷資 九州大学, 大学病院, 助教 (10803463)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 偏咀嚼 / 短縮歯列 / 片側臼歯部遊離端欠損 / インプラント固定性補綴治療 / 可徹性部分床義歯治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
過度な偏咀嚼の持続は、歯の破折や咬耗、顎機能障害の要因の一つと考えられている。私たちは、これまで偏咀嚼に着目し、片側臼歯部欠損患者が健常者よりも偏咀嚼を示すこと、また片側臼歯部欠損患者に対する補綴治療(インプラント固定性補綴装置・可徹性部分床義歯)が偏咀嚼を改善することを明らかにした。しかしながら、遊離端欠損に対して必ずしも第2大臼歯まで補綴治療せず対応する短縮歯列(Shortened Dental Arch)は臨床的に問題ないという概念がある。一方本邦では、欠損部位はすべて補綴治療する考えが一般的であり、第2大臼歯までの補綴治療が広く行われている。しかし、第2大臼歯まで必要かどうかという根拠は不足している。そこで、本研究は片側臼歯部遊離端欠損患者の偏咀嚼に着目し、クロスオーバー比較試験を用いることで、補綴設計(第1大臼歯までの補綴、第2大臼歯までの補綴)が偏咀嚼に与える影響を明らかにすることを目的とした。現在、インプラント固定性補綴装置・可徹性部分床義歯治療を行なった片側臼歯部欠損45名に加え、片側臼歯部欠損が存在するにも関わらず、欠損補綴を行わっていないものの偏咀嚼データを収集している。また第1大臼歯まで・第2大臼歯までの補綴設計でのクロスオーバー比較試験の準備を進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現状、コロナの影響もあり、診療予約の縮小化に伴い、被験者収集が困難であったため、予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
片側臼歯部欠損患者で、欠損補綴治療を行なっていないものも比較対象に含め、被験者収集・測定を行って行く予定である。また継続して被験者収集を行い、片側臼歯部遊離端欠損患者の新規インプラント固定性補綴治療、可徹性部分床義歯治療患者の被験者収集・測定を行なっていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナにより外来診療の制限により、被験者収集が困難だったことが原因である。被験者対象を一部変更し、被験者収集を行う予定である。
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Research Products
(1 results)