2020 Fiscal Year Research-status Report
臨床応用に向けたセリア安定化アルミナ・ジルコニアインプラントの開発
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19K19104
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大嶋 瑶子 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (50756442)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 歯科材料 / 歯科インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科用インプラント材料として現在最も広く用いられている材料はチタンであり、審美性の問題とアレルギーの問題が懸念されている。Ce-TZP/Al2O3(セリア安定化ジルコニア/アルミナ・ナノ複合体)は、現在歯科で使用されているイットリア系ジルコニアと比較して約2倍の強靭性と、口腔内のような水熱環境下でも劣化しない優れた特性を有する。本研究の目的はCe-TZP/Al2O3インプラントの開発である。我々は、インプラントフィクスチャーへの応用を検討するにあたり、表面にフッ化水素酸処理をしたCe-TZP/Al2O3の骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)への影響について評価し、55%フッ化水素酸処理後のCe-TZP/Al2O3がMC3T3-E1細胞の接着・増殖・分化を促進する結果を得た。また、ラット大腿骨へ試料片を埋入した動物実験の結果、硫酸処理したチタンより、55%フッ化水素酸処理をしたCe-TZP/Al2O3の骨結合力が強いことを確認した。 次に、従来のインプラント体とインプラント周囲粘膜との接合は、天然歯の周囲粘膜に比べ脆弱で、インプラント周囲炎に対するバリア機能が不十分なため、より親和性の高いインプラント体の開発が期待されている。本研究では、CeTZP/Al2O3のアバットメントと歯肉上皮下結合組織との強固なシーリングの獲得を目的として、異なる表面粗さのCe-TZP/Al2O3上に、ヒト歯肉繊維芽細胞であるHGF-1細胞を培養し、細胞接着・増殖・分化、細胞形態および炎症性サイトカインの産生について検討を行った。その結果、鏡面研磨の基盤は、細胞接着・増殖率、基質合成能、細胞骨格の発達が高いことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症(COVI-19)による緊急事態宣言等に関係し、研究を行う環境を整えることに時間がかかった為。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、①骨芽細胞の分化促進のメカニズム解析②適切なインプラント形状の模索③歯肉貫通部の表面形態の最適化(共焦点レーザー顕微鏡を用いた3次元的解析、TriboindenterでTissue-indentingを行い、軟組織と材料との接着性を直接的に評価する方法を検証する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度は、新型コロナウイルス感染症(COVI-19)による緊急事態宣言等に関係し、感染対策を考えた研究環境を整えることにも時間を要し、研究が遅れており、引き続き、今後も追加実験(培養実験)を行う予定であり、必要な実験器具や試料片、細胞等を購入する予定である。
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