2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of an individual model for prediction of functional recovery after prosthodontic treatment
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19K19129
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森 隆浩 広島大学, 病院(歯), 助教 (70760007)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 咀嚼機能 / 補綴治療 / 習慣性咀嚼側 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は2019年度に収集したデータについて解析し、日本顎口腔機能学会 第64回学術大会(オンライン開催)にて口述発表を行った。発表内容は、咀嚼機能、咬合力および握力の左右差に着目し、習慣性咀嚼側との関連および可撤性有床義歯(以下、義歯)の影響を検討することを目的とし、地域在住高齢者に対して実施した横断調査を義歯の有無および欠損形態別に分類した。義歯無し群は164名、中間義歯群は20名、右側遊離端義歯群は16名、左側遊離端義歯群は18名、両側遊離端義歯群は29名、総義歯群は25名であり、習慣性咀嚼側、咀嚼機能、咬合力および握力について分析した結果、咀嚼機能は、左側遊離端義歯群、両側遊離端義歯群および総義歯群が両側とも義歯無し群と有意差を認め、中間義歯群では左側のみ有意差を認めた。咬合力は、両側遊離端義歯群および総義歯群が左右ともに義歯無し群と有意差を認め、右側遊離端義歯群では右側のみに有意差を認めた。義歯無し群の習慣性咀嚼側の比率は右側が55.5 %、左側が30.5 %、どちらともいえないが14.0 %であり、その他の群と有意差を認めなかった。また、咀嚼機能が右側高値であった者の比率は義歯無し群と右側遊離端義歯群の間で有意差を認め、咬合力が右側高値であった者の比率についても同様に義歯無し群と右側遊離端義歯群の間で有意差を認めた。握力については義歯無し群とその他の群間に有意差を認めなかった。これらの結果より、咀嚼機能、咬合力および握力は習慣性咀嚼側を決定する十分な因子ではなく、片側遊離端欠損症例では必ずしも非欠損側で習慣性に咀嚼していないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、新型コロナウイルス感染の影響により人を対象とする本研究の進捗が遅れた。データ収集を行う予定であった患者の来院中止や治療中断および感染対策により研究の継続が困難となった。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間の研究期間延長により追加データの収集を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染の影響により、データ収集を行う予定であった患者の来院中止や治療中断により研究継続が困難となり、当初使用予定であった消耗品を購入することがなかった。また、学会発表等の旅費も使用することがなかった。今後1年間の研究期間延長により追加データ収集のための消耗品購入費と研究成果発表に必要な費用に充てる。
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Research Products
(1 results)