2021 Fiscal Year Research-status Report
脳波評価を基盤とした薬剤投与による睡眠時ブラキシズム抑制効果発現メカニズムの解明
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19K19138
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
吉田 裕哉 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (60783298)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 微小覚醒 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠時ブラキシズム(SB)は,睡眠中の非機能的な顎運動であり,顎口腔系の諸器官に様々な悪影響を及ぼし,補綴歯科領域における患者のQuality of lifeの低下を招く原因である. SBの筋活動には様々なパターンがあることが示されているが,臨床的にはこれらの多寡を考慮せず一括りに診断され,画一的な対応がなされているため,正確な診断・治療がなされていないのが現状であり,根本的な治療法の確立は急務であるが,薬剤を用いた治療法は臨床的に未だ確立されていない. 申請者らが行った先行研究における,α2アドレナリン受容体作動薬であるクロニジンのSB抑制効果を認めたことを踏まえ,本研究は,睡眠ポリグラフ検査(PSG)を用いることで得られるSBの生理学的病態分類ごとの抑制効果・脳波活動への影響を検証し,薬剤によるSB抑制効果発現メカニズムの解明につながる知見を得るためのものである. 令和元年度・二年度同様にリクルートした被験者に対して,歯ぎしり音の指摘・咬耗・起床時筋痛・咬筋肥大による臨床的診断基準を用いて一次スクリーニングを行ない,その結果,SBを認めたものに対し,PSGにて二次スクリーニングである睡眠中の咬筋筋活動測定を実施し、それぞれのSB eventに対してGrindingを反映していると考えれているphasic, Clenchingを反映していると考えれているtonicな筋活動に分類を行なうことで被験者の増員を行っている. 令和三年度は代表者の所属大学変更・新型コロナウイルス感染症の拡大を鑑みて、家庭環境で測定可能な方法で振動刺激による睡眠時ブラキシズムの抑制効果の検証を行い、研究成果報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の所属大学変更と新型コロナウイルス感染症拡大による被験者確保に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初フルチャンネルのPSGの使用予定であったが、新型コロナウイルス感染症拡大状況を鑑み、自宅内で測定可能な簡易PSG測定に変更を行った。 一方、簡易PSG測定時に新たに振動装置を埋め込んだオクルーザルスプリントの装着を実験的に行ったところ、振動刺激によるSBの抑制効果がが認められたため、本研究の被験者動員と同時に研究することとした。 また、研究代表者の所属大学変更に伴ない、研究環境設備の再構築が必要となったため再度被験者を動員する必要がある。
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Causes of Carryover |
2021年度より簡易型睡眠ポリグラフを導入を行い運用しているが、新型コロナウイルス感染症拡大と代表者の所属移動に伴ない被験者の動員に遅れが生じているため。
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