2020 Fiscal Year Research-status Report
骨形成能を持つ新規BP製剤の局所投与による新しいインプラント治療法の確立
Project/Area Number |
19K19151
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 悠 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00824450)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 新規BP製剤 / MPMBP / インプラント / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、デンタルインプラント治療における有害事象の制御、および、十分な骨量とオッセオインテグレーションの獲得に対し、新規ビスフォスフォネート製剤(MPMBP)がどのような影響を与えるか、ラット大腿骨へのチタンインプラント埋入と、インプラント埋入部へのMPMBP投与を行う実験によって検証するものである。 2019年度までの時点で、ラット大腿骨へのインプラント埋入と、インプラント埋入部へのMPMBP投与によるサンプル作成とその採取は概ね終了している。2020年度は、それらのサンプルから作成した組織標本に対し、一般染色(ヘマトキシリン-エオジン(HE)染色)と、特殊染色(エラスティカ―マッソン(EM)染色、アルカリホスファターゼ(ALP)染色、酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRAP)染色)を進め、撮影した組織写真から数量的なデータの収集を行っているが、さらに客観性の高いデータが提示できるよう、その方法についての検討も行っている。 2020年度の目標としては、データ収集を終了し、論文執筆に取り掛かる予定であった。しかし、社会情勢に伴う教育業務の負担増加に伴い、本研究課題に対するエフォートが下がってしまったため、本研究課題の進行は予定より遅れている。 2021年度は、データ収集を終了し、論文執筆にとりかかり、余力があれば学会発表の予定を決めることとする。教育業務に対してのエフォートは、今年度はやや下がると予想しているので、本研究課題へのエフォート増加は期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度は新型コロナ感染拡大に伴う対策として教育体制が大幅に変わったため、学生教育への対応に充てる時間が増えた。例えば、著作権やプライバシーを考慮した授業資料の作り直しや、教室、実習室の感染拡大防止対策の検討やその実施に多くの時間を充てた。その結果として研究に充てる時間が減少してしまい、本研究課題に対するエフォートが下がってしまった。昨年度からの遅れに加えてさらに遅れが生じてしまい、計画した予定に及ばなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
作成済み標本のデータ解析方法について検討し、論文執筆にとりかかることを目指す。余力があれば学会発表の予定を決めたい。視覚的所見に加え、数値を用いた客観的データの算出方法についてさらなる検討が必要である。今年度も感染症対策は予想されるが、その方策については昨年検討済であり、教育業務に対するエフォートは下がると予想されるため、本年度の本研究課題に充てられる時間は増加するだろうことが期待される。
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Causes of Carryover |
実験が遅れている分、また、学会参加費がかかっていないため、未使用分が多い。また、現在までのデータを確認の上、必要時には動物実験を追加するため、研究費は確保しておきたい。
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