2023 Fiscal Year Research-status Report
骨形成能を持つ新規BP製剤の局所投与による新しいインプラント治療法の確立
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19K19151
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
齋藤 悠 東北医科薬科大学, 医学部, 歯科医師 (00824450)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ビスフォスフォネート製剤 / デンタルインプラント治療 / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度末に学術雑誌(The International Journal of Oral and Maxillofacial Implants)に論文を投稿していたものの、rejectの判断を受け、論文の大幅な修正を行い、昨年投稿した学術雑誌とは別の雑誌に論文を投稿する予定である。 論文の修正にあたっては、考察の方向性について、さらに臨床的に有用であることをわかりやすく記載することに努めた。具体的には、インプラント治療による咬合回復に対し、MPMBPがどのように有効に働くか、特に、早期の初期固定の獲得により治療期間の短縮が期待できることなどのMPMBPの有用性について、より明確化できるよう考察部分を修正した。 そのために、画像データの計測方法について大幅に再検討を行った。特にマイクロCT画像は、チタンインプラント埋入部がアーチファクトとなり、新生骨量の計測が困難となっていたが、画質の調整などをさらに精密に行うことで、マイクロCTからの新生骨量の計測を行った。それに合わせ、計測データを再度統計することにより、結果が明瞭化できるようにした。今回再度統計を行ったことにより、早期の初期固定に対するMPMBPの効果がより明確に提示され、考察の方向性とも矛盾しない結果が明瞭になった。 2024年度には課題の実施期間を再度延長申請したため、最終年度として投稿論文がacceptされるように再投稿を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
エフォートに関しては、新しい所属先での仕事は落ち着いてきたものの、自身の資格試験の勉強に割く時間が増えたため、あまり増やすことができなかった。 進捗に関しては、学術雑誌への投稿は行っているものの、rejectの返事が返ってきており、別の学術雑誌に投稿するために大幅な修正を必要とした。新たな試料採取は行っていないが、マイクロCT画像、Hematoxlin-Eosin(HE)染色画像、Elastica-Masson(EM)染色画像に対して、計測方法、評価方法の大幅な再検討を行った。考察の方向性について、より明確に支持できるようにデータをまとめなおした。特にマイクロCT画像については、もともと埋入したチタンインプラントのアーチファクトによって、インプラント周囲骨についての評価が困難だったが、Rawデータからコントラストの調整をさらに細かく行い、新生骨量の評価方法を見直した。その結果、口腔インプラント治療におけるMPMBP投与は、インプラントの初期固定の早期獲得に寄与し、咬合負荷の早期荷重の可能性、治療期間の短縮に対し効果的に作用することが、より視覚的、数値的にわかりやすくなったと思う。 その修正データをもとに、論文の考察の方向を、MPMBNPを臨床応用した際の有用性を示す方向により明確化し、文章を修正した。 以上、大部分はデータの再評価に時間を要した。それに伴い、より方向性の明確な考察とするために論文の修正を行った。なかなかacceptに到達できず、時間を要している状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度からは学内、学外とも講義を担当する予定があるため、研究活動に対するエフォートを増やすのは今年度も難しいかもしれない。 今年度は科研費助成期間の延長も最終年度であり、何とか学術雑誌へのacceptを目指したい。昨年度投稿した学術雑誌からはrejectの返事をもらっているので、投稿先を変更し、再度投稿する予定である。データの見直しから、論文の修正も行っているので、適切な投稿先を見極め、早期に投稿し、修正、採択へと進めたい。一度英文校正は済んでいるが、必要があれば再度英文校正にも提出する予定である。
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Causes of Carryover |
追加動物実験なども予定して科研費の使用を予定していたが、追加実験の予定はなく、予算が余っている現状である。大きな出費として予定しているのは論文の掲載費用と、必要時には再校正費用程度であり、2024年度中に支出予定である。
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