2023 Fiscal Year Research-status Report
痛み受容体の遺伝子多型と癌性疼痛の性状の関連解析:診断・治療法の開発を目指して
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19K19218
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
吉住 潤子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (40596376)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 痛み / 一遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がんの痛みは、腫瘍の浸潤や転移などの腫瘍自体によるものに加えて、外科治療や化学療法など治療によるもの、全身衰弱によるもの、がんに直接関係のないものなど多様である。また、がんの痛みだけではなく、化学・放射線療法による粘膜炎の痛みも、術後患者のがんの再発や進行との関連を報告されており、痛みの評価が、がん再発の早期発見につながる可能性も示唆されている。しかしながら、腫瘍の大きさや部位と痛みの出現は必ずしも比例せず、痛みの診断と薬剤の選択は多くの医療者が悩む課題である。 口腔は、歯・歯肉・舌など多様な組織からなり、その感覚の質も、違和感・ピリピリ感・灼熱感・鈍痛・激痛と多様である。近年感覚受容に関わる分子としてTRP(transient receptor potential)チャネルの関与が多数報告されており、なかでもTRPV1(transient receptor potential channel vanilloid subtype 1)は 1997 年に単離、クローニングされ、痛みの中心的な分子としてすでに研究が進んでいる。 そこで、本研究では、口腔がん患者の口腔内の疼痛の強さ・質、がん治療に伴う痛みの変化、鎮痛薬の効果が、臨床所見・病理組織学的特徴(浸潤様式・血管新生・リンパ球浸潤程度)とTRPチャネル群の発現程度とそのSNPとどのように関連するかを解析する。TRPチャネル分子とSNPの組み合わせから、がん性疼痛やがん治療に伴う痛みの予測と個々に見合った有効な鎮痛剤の選択が可能であるかを検討する。 前年度までに採取した試料よりゲノム解析を行った。患者の臨床データの統計解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予想された遺伝子解析では有意な結果が見出せなかった。さらに臨床症状や他の要因について追加検討を行っているため、解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
収集された患者の情報・臨床症状や予後の再検討を行い、今年度で解析を終了する。学会発表及び論文作成を行う。
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Causes of Carryover |
ゲノム解析を新たに行うため、次年度に繰り越した。
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