2021 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌の悪性化におけるDNA脱メチル化の役割およびその機構の解明
Project/Area Number |
19K19235
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三上 友理恵 九州大学, 大学病院, 医員 (70801661)
|
Project Period (FY) |
2021-03-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 低メチル化 / エピジェネティクス / p63 / 脱メチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は口腔癌における悪性化に関する指標およびその分子機構を明らかにすることを目的としている。極めて悪性度の高かった口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の後発転移リンパ節において、KRT7の発現が上昇していること、DNA脱メチル化の亢進を認めること、p63の発現が低下していることをすでに見出している。また、OSCC細胞株においてp63をノックダウンするとDNA脱メチル化の指標である5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC) レベルが上昇し、脱メチル化することを明らかにした。それらの結果から、DNAメチル基転移酵素を用いたOSCC細胞株の遊走能や増殖能の変化を検討し、遊走能が亢進することは明らかとした。また、OSCC患者の病理組織標本における脱メチル化の頻度の評価と転移との相関を臨床病理学的に検討している。また、極めて悪性度の高かった口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の後発転移リンパ節において、p63の発現が低下している群との遺伝子の比較のためRNAシークエンスを行い結果を検討しており、さらに口腔癌の悪性化におけるDNA脱メチル化の役割の解明を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者は2022年10月に留学から帰国し、立ち上げに時間を要しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
RNAシークエンス解析のデータをもとに悪性度の高い扁平上皮癌と悪性度が低い扁平上皮癌の遺伝子の相違を確認し悪性度に関わっている遺伝子を明らかにするような実験計画を計画している。
|
Causes of Carryover |
留学から帰国し、立ち上げに時間を要したため。今後は実験を進めていくため、物品費が増えると考える。
|