2019 Fiscal Year Research-status Report
歯髄・象牙質再生誘導因子を用いた新規再生歯内療法薬の開発
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19K19280
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
林 勇輝 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (10756547)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 再生歯科医療 / 細胞遊走因子 / 幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
in vitroにおける濃度検討を行った。CXCL14、MCP1、OPN、BMP7を1μg/ml、5μg/ml、10μg/mlにてそれぞれ混合し、各細胞に添加して以下の評価項目で促進能を検討し、濃度検討を行った。 遊走能:歯髄幹細胞への添加後、Taxiscan-FLにて24時間の遊走細胞数をカウントした。血管新生能:歯髄幹細胞への添加後、V-E cadherin免疫染色を行った。生活歯髄切断後の生理的反応として、切断面への炎症性細胞の遊走が報告されている。その後、抗炎症に至らず、過剰に炎症が起こった場合には歯根内部吸収が見られる。そのため、抗炎症の評価として以下の2つの方法を行った。抗炎症能:Raw細胞に対し添加後、ピットアッセイによる骨吸収評価を行った。次いで、マクロファージの免疫染色を行い、M1M2比を算出した。 それぞれ単独の場合は、濃度依存的に各促進能が向上した。しかし混合した場合、それぞれを10μg/ml混合した場合と5μg/mlを混合した場合で差はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
さらに細かな濃度検討が必要なものの、全体の混合濃度を上げる必要性がないことがわかった。そのため、今年度の半期で濃度検討が終了すると考えられ、その後はvivoでの検討に移行することが可能であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
vivoでの検討に移行し、決定した濃度に対する以下の有効性試験を行う。 異所性歯根移植モデルによるスクリーニング CXCL14、MCP1、OPN、BMP7を1μg/ml、5μg/ml、10μg/mlにてそれぞれ混合し、歯根とともにSCIDマウス皮下に移植する。21日後パラフィン切片を作成し、各種染色後、組織像を光学顕微鏡、蛍光顕微鏡下で比較する。 HE染色:再生歯髄量の評価を行う。 Rectin染色:新生血管密度の評価を行う。 DSPPによる免疫染色:修復象牙質の評価を行う。 CD68、MHC ClassⅡ免疫染色:炎症の有無の評価を行う。 また、並行してラット生活歯髄切断モデルを確立させる。
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