2019 Fiscal Year Research-status Report
将来を予見する地域脳健診での認知症と口腔機能の関連解析
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19K19311
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
石宮 舞 金沢大学, 附属病院, 医員 (70834620)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 社会系歯学 |
Outline of Annual Research Achievements |
内閣府の2017年版高齢社会白書によると、2012年は高齢者認知症数が462万人と、65歳以上の高齢者の約7人に1人(有病率15.0%)であったが、2025年には約5人に1人になると将来推計している。口腔機能と認知症の関連について、日本の地域在住高齢者を調査した原著論文は少なく、口腔機能と認知症の関連を否定する報告もあり一貫した明確な結論は現在まで必ずしも得られていない。 金沢大学脳老化・神経病態学(神経内科学)の山田正仁教授らは2006年より石川県七尾市中島町において地域在住高齢者の認知症等の脳老化関連疾患の早期発見、予防をめざした疫学研究を行なっている。さらに、2016年度からはAMEDの健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究に参加している。この調査では、全国8地域で行われる認知症の疫学調査において、認知症の全症例を統一された診断基準に基づいて研究代表者のグループが再判定することにより、エンドポイント診断の精度が統一される。このような将来の推計値を反映する疫学調査において、しかも認知症の全症例が統一された診断基準に基づいて判定される調査において、口腔機能と認知症の関連を調べた報告はない。 2016年度から2018年度に行われたベースライン調査では、60歳以上の住民を対象に2468名に対して認知機能調査を実施した。そのうち、歯科および口腔機能調査を1457名に対して実施した。2019年度はベースライン調査のデータ整理および認知症診断、小規模の地域脳健診、唾液サンプルのDNA抽出を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の認知症診断は全症例を統一された診断基準に基づいて研究代表者のグループが再判定することとなっている。2019年度はベースライン調査のデータ整理、認知症診断を実施した。本年度は口腔機能と認知機能との関連について検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
認知症検診、口腔機能調査の結果をもとに地域在住高齢者の口腔機能と認知症有病率に関連する因子について調査する。 ベースライン調査の認知症診断により認知症、軽度認知障害、健常と診断された被験者をランダムに選択し、被験者から採取した唾液よりヘルペスウイルスDNAを抽出、ヘルペスウイルス量をqPCRで定量比較する。軽度認知障害や認知症患者でのヘルペスウイルス量の増減を調査し、早期診断の手がかりとなりうるかを検討する。
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Causes of Carryover |
本研究の認知症診断は全症例を統一された診断基準に基づいて研究代表者のグループが再判定することとなっている。対象者の唾液サンプル中のヘルペスウイルスDNA量の測定については、認知症、軽度認知障害、健常者について各10サンプル程度測定して、ヘルペスウイルスDNA量に有意差があるかどうかを確認する予定であったが、認知症診断が2019年度末に終了したため、2020年度にずれこんだため、次年度使用額が生じた。
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