2020 Fiscal Year Research-status Report
将来を予見する地域脳健診での認知症と口腔機能の関連解析
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19K19311
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
石宮 舞 金沢大学, 附属病院, 医員 (70834620)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 社会系歯学 / 口腔機能 / 認知機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
金沢大学脳老化・神経病態学(脳神経内科学)の山田正仁教授らは2006年より石川県七尾市中島町において地域在住高齢者の認知症等の脳老化関連疾患の早期発見、予防をめざした疫学研究を行なっている。さらに、2016年度からはAMEDの健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究に参加している。この調査では、全国8地域で行われる認知症の疫学調査において、認知症の全症例を統一された診断基準に基づいて研究代表者のグループが再判定することにより、エンドポイント診断の精度が統一される。このような将来の推計値を反映する疫学調査において、しかも認知症の全症例が統一された診断基準に基づいて判定される調査において、口腔機能と認知症の関連を調べた報告はない。 共同研究者である金沢大学脳老化・神経病態学教室を中心としたなかじまプロジェクトチームにより、2016年度から2018年度に石川県七尾市中島町で60歳以上の住民を対象にベースライン調査を行った。2468名に対して認知機能調査を実施した。そのうち、歯科および口腔機能調査を1457名に対して実施した。 2020年度はベースライン調査のデータ整理、統合データ作成を実施した。また、なかじまプロジェクトチームにより中島町の60歳以上の住民に対し、新型コロナウイルス感染症流行が健康に及ぼす影響について調査するためのアンケート項目を検討し、アンケート調査を実施した。また、2021年度より追跡調査を行う予定であるため、調査項目のブラッシュアップを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行により共同研究者との対面でのコミュニケーションが困難であり、研究の進展に一部支障をきたした。 また、健診対象者に対し小規模対面調査を行う予定であったが、困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの認知症疫学調査、口腔機能調査の結果をもとに地域在住高齢者の口腔機能と認知症有病率に関連する因子について調査する。 2021年度よりベースライン調査時の対象者および新規対象者に対し追跡調査を行う予定であるが、新型コロナウイルス感染症の流行の状況によっては調査実施に支障をきたす可能性がある。共同研究者と相談し、調査を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行により共同研究者との対面でのコミュニケーションが困難であり、研究の進展に一部支障をきたした。 また、健診対象者に対し小規模対面調査を行う予定であったが困難であったため、使用期限のある消耗品の購入を行わなかった。
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