2020 Fiscal Year Research-status Report
Research contributing to the construction of a radiation protection system for portable intraoral x-ray devices
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19K19319
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| Research Institution | Meikai University |
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Principal Investigator |
大高 祐聖 明海大学, 歯学部, 講師 (60711067)
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2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 携帯型口内法撮影装置 / 個人識別 / 矩形絞り / 保持器具 / 放射線防護 / 床材 / 後方散乱線量 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
当該年度における研究の目的は「①携帯型口内法撮影装置における保持器具（矩形絞り+受像機保持部）使用による後方散乱X線減弱効果を明らかにすること」及び「②様々な床材（体育館の床（木材）、校庭（土）、コンクリート床、ステンレス床、リノリウム床（Pタイル）等）に対する床材からの後方散乱X線の発生について解明すること」である。
まずは①における研究実績について述べる。携帯型口内法撮影装置としてREXTAR Sを用い、保持器具はステンレス板にて自作し、CT用頭頚部シリンダファントムに受像機保持部としてステンレス板を埋入してファントムとした。詳細は論文に譲るが、本研究により矩形絞り単品による術者被曝線量の低減効果は約1/3であり、受像機保持部をさらに追加することにより術者被曝線量は約1/5～1/8に減弱されることがわかった。
次に②における研究実績について述べる。携帯型口内法撮影装置として①と同様にREXTAR Sを用い、床材としては様々な厚みの木材、土、コンクリート板、ゴム板、ステンレス板を用い、PMMA製スラブファントム（プラスチック板）と比較した。測定値等の詳細は論文に譲るが、いろいろな厚さtのこれらの平板を用い、平板表面から撮影装置本体の照射スイッチ相当位置までの距離dを変えて散乱線を測定した。散乱線の1cm周辺線量当量Sは、結果を標準コーン先端での一次X線の自由空中空気カーマPに対する比S/Pで表した。一定の距離dでは、S/P(d)の値は平板の厚さtの増加とともに増加し、ある平板厚さtmaxで飽和値S/P(d)maxに達した。飽和値はdの増加とともに急激に低下する傾向を示した。木材、PMMAでは高い散乱線量を示し、土、コンクリート板、ゴム板では中程度、ステンレス板では非常に低い値を示すことが解った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの研究の進捗状況としては、2020年度における実験は完了しており、2020年度研究目的である「①携帯型口内法撮影装置における保持器具（矩形絞り+受像機保持部）使用による後方散乱X線減弱効果を明らかにすること」及び「②様々な床材（体育館の床（木材）、校庭（土）、コンクリート床、ステンレス床、リノリウム床（Pタイル）等）に対する床材からの後方散乱X線の発生について解明すること」について結果を学会発表または論文執筆中である（①については現在論文投稿中であり、②については2021年度学会の発表演題登録を完了している。）。よって、2020年度における研究の進捗状況としてはほぼ順調に進展していると考えて支障はないと思われる。
また、2020年度では、2021年度課題である「③臥位用パノラマX線撮影装置の散乱線量測定」の一部として、最も一般的に普及している立位用パノラマX線撮影装置における散乱線量測定を仮実験として行ったうえで、臥位用パノラマX線撮影装置の散乱線量測定を行った。現在は結果を解析中である。
したがって、一部2021年度課題も進捗しているため、2020年度における研究の進捗状況は「概ね順調であるが一部は当初の計画よりも進んでいる」というのが正確な進捗状況といえるのではないかと思料する。
現在、研究は順調に進捗しているので、研究計画最終年度となる2021年度は、無事に研究計画を完了できるように尽力する。現時点においては、当初予期していない事態は発生していない。
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| Strategy for Future Research Activity |
2021年度における研究計画は「①臥位用パノラマX線撮影装置の散乱線量測定」及び「②2019年度における研究計画である放射線防護用品の減弱係数を用いて術者等における安全な作業環境を構築すること」である。現時点では②の研究計画の基となる放射線防護用品の減弱係数の実験及び解析は完了しており、現在論文執筆中である。また、上述（現在までの進捗状況）にあるように、2020年度中に①の測定は完了している。したがって、今後の研究推進方策としては、「①の測定結果の解析完了及び論文の執筆」及び「本研究課題の総括としての上記②のまとめと論文の執筆」となる。現時点において、研究計画の変更や研究を遂行する上での課題はないと考える。
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Research Products
(4 results)
