2021 Fiscal Year Research-status Report
認知機能低下を早期に察知する口腔保健指標の同定及びその展開可能性の検討
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19K19325
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小宮山 貴将 東北大学, 歯学研究科, 助教 (70803550)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 口腔保健 / 認知症 / コホート研究 / 認知機能 / 高齢者 / 咀嚼能力 / 舌圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症有病率の上昇を抑えることは本邦のみならず、世界的な課題である。口腔保健指標が認知症発症や認知機能低下と関連することは様々な研究から示されており、認知症予防の中で歯科に期待される役割も大きい。一方、些細な認知機能低下を把握することは、認知症の重症化予防に寄与すると考えられるが、そのためには高齢期のみならず高齢期以前を対象としたコホートが必要である。本邦を代表する循環器コホートである大迫研究は、まさにこれらの年代をターゲットとしたものであり、派生的に今後の認知症対策に貢献しうる。これら対象集団の特性を活かして、網羅的に口腔保健指標を採取することで、歯科的および他分野と連携しながら、認知症対策に有効な提言が可能となるようなエビデンスを構築することを目指す。 しかしながら、COVID-19流行のため、計6回の開催が予定された2021年度の歯科検診についても、感染流行のため全て中止となり、サンプルサイズの蓄積を行うことができなかった。 歯科検診は、現在歯数などの口腔内診査に加えて、口腔関連QOLや口腔清掃状態、義歯の使用などに関する聞き取り調査、口腔湿潤度検査、舌苔に付着した細菌数、グミを用いた咀嚼能力検査、舌圧計を用いた舌圧測定、デンタルプレスケールを用いた咬合圧検査を予定し、準備を整えていた。引き続きサンプルサイズの拡充に努めると共に、既存のデータベースを用いた解析作業についても並行して実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス流行の影響で、2021年度に実施予定だった計6回の歯科検診は全て中止となった。その為、データベースの構築は想定よりも遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度については検診をする予定である。2022年度においては、150名程度のサンプルサイズの増加を目指す。併せて、統計解析も並行して行い、国内外での学会発表および権威のある学術誌への投稿も目指す。
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Causes of Carryover |
2021年度に計画された歯科検診が全て中止となり、検診で使用する消耗品および旅費の支出が出来なかった。2022年度は検診が予定されているため、検診で使用する消耗品および検診への旅費として、支出することが計画されている。
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Research Products
(5 results)