2020 Fiscal Year Research-status Report
顎口腔機能低下モデルを用いた若年層からの包括的オーラルフレイル予防戦略の検討
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19K19331
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤下 あゆみ 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (30755723)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オーラルフレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は若年期および成体期ICRマウスの片側咬筋にボツリヌストキシンを注入してオーラルフレイルモデルマウスの構築し、その顎顔面形態や顎口腔機能にみられる変化の指標を明らかにすることでオーラルフレイルの予防および治療法を検討することを目的としている。 本年度は、若年期オーラルフレイルモデルマウスのマイクロCTによる経時的な形態データのサンプル数追加と、筋活動および顎運動の機能的解析を予定していた。機能的解析については、前年度にボツリヌストキシン注入した咬筋の十分な筋活動低下と非注入側の変化を検証しており、本年度はその他の咀嚼筋への影響および顎運動を中心とした解析を予定していたが、機器の故障により十分なデータ計測を行うことができなかった。 形態データ解析に関しては、片側咬筋へのボツリヌストキシン投与により、顎偏位を示す個体も認めたが、サンプル数を追加した状態でもごく少数であった。形態的変化に関しては、若年期オーラルフレイルモデルマウスのボトックス咬筋注入側および非注入側、コントロール群における比較で下顎頭をはじめとする下顎骨形態に有意な差を認めた。また、下顎骨における部位別の骨密度計測では、各群間に有意な差を認めなかった。 これらの結果から、成長発育段階での機能低下の関連器官形態成長への影響の指標を示すことができたと考える。今後は機能的変化をより詳細に解析し、形態変化との関連についても検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
機器の故障により予定していたデータ計測および解析が困難となったため。現在一部システムを変更して実験を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
3次元顎運動計測システムからモーションキャプチャーを利用した6次元顎運動・筋活動同時計測にシステムを変更し、オーラルフレイルモデルマウスにおける咀嚼の詳細な機能解析を予定する。
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Causes of Carryover |
機器の故障により計画に遅れが生じ、予定していたデータ計測および解析が中断して論文投稿等が達成できなかったため。これらの予定を次年度に繰り越して行う際に使用する予定である。
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