2021 Fiscal Year Research-status Report
術中心停止に対する迅速かつ安全な心肺蘇生法の確立:実地シミュレーションによる検討
Project/Area Number |
19K19364
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
小西 康貴 帝京大学, 医学部, 助教 (00779506)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 術中心停止 / 側臥位 / 胸骨圧迫 / シミュレーション / In situ simulation / 心肺蘇生 |
Outline of Annual Research Achievements |
手術中の心停止は致死的な周術期合併症であり、胸骨圧迫を含めた心肺蘇生を即座に開始する必要がある。しかし、特に腹臥位や側臥位などの非仰臥位手術では、胸骨圧迫を行うにあたり仰臥位に体位変換するなど困難を伴う。本研究は、術中心停止に対し迅速かつ安全に心肺蘇生を行う方法を確立することを目的とする。まず仰臥位・腹臥位・側臥位での術中心停止を想定した手術室での実地シミュレーション(In-situ simulation)を通じ、仰臥位での胸骨圧迫開始までの時間短縮や安全性の確保に必要な要因を検討する。さらに心肺蘇生訓練用全身人体モデルを用いて非仰臥位での胸骨圧迫の有効性を検証し、仰臥位への体位変換が完了するまでの間にも胸骨圧迫をするべきかを検討する。 2021年度は、前年度から始めた医学生への麻酔シミュレーション実習を継続し、1年間の実習でのアンケート調査結果をまとめ、麻酔科学会での発表を行った。それまでの実習に比べて、麻酔科学および麻酔科医の仕事についての理解度が深まり、手術室における実臨床で用いる機器などを取り入れたIn-situ Simulationにより実習の満足度も向上した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は、胸骨圧迫を行うことができ、さらに心室細動や心室頻拍など致死性不整脈の再現やそれに伴うバイタルの変化を可能にする機能を有し、手術室内での移動が容易で、価格が安価である人体モデルとして、レールダル社のレサシアンアドバンスドスキルトレーナを購入し、医学生に対しての麻酔科実習を通じて実際の運用についても検証は行った。 しかし、麻酔科での人員配置や移動に関連して、研究参加者の確保に難渋し、また申請者の勤務時間における研究エフォートが減少したことで、研究の遂行が停滞した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画での測定項目を調整することで、研究参加者への負担を軽減した簡易的なテストにすることで、迅速なデータ収集を行う。具体的には、ビデオ撮影による研究参加者の行動分析は行わず、胸骨圧迫の実施体位も側臥位での二人法と通常の仰臥位法に縮小する予定である。 また、2022年度になり麻酔科内での後期研修医の大幅な増員と申請者の研究エフォートも向上したことで、2022年度中にデータ収集および解析を終了し、翌年度に論文発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度に実施予定であった研究計画に遅延が生じたため、2022年度は研究実施計画を簡略化し、データ収集および解析に努める。
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Research Products
(1 results)