2019 Fiscal Year Research-status Report
アスペルギルス感染を指標とした無菌治療室・無菌病棟の排気設備清掃基準の確立
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19K19387
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
城 有美 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (20506464)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 清潔区域 / 空調 / 清掃 / アスペルギルス感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
毎月、換気口の埃付着具合の確認と、血液疾患患者における侵襲性アスペルギルス感染症症例のモニタリングを継続している。2019年5月、11月に2回の換気口清掃を行った。5月は埃の付着が多い換気口のみを清掃し、11月は病棟全体の換気口清掃を実施した。 入院後にアスペルギルスガラクトマンナン抗原が新たに陽性化する患者は3か月に1~2人ていどで存在するが、増加する傾向はないと判断している。換気口清掃による侵襲性アスペルギルス感染患者の増加は認めていない。 換気口清掃時に付着している埃を採取し、培養したが真菌は検出されなかった。 2019年度は骨髄抑制状態にある患者を清潔区域で管理する目的や環境整備の方法の考え方について研究会や勉強会で講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
侵襲性アスペルギルス感染症の患者のモニタリング、換気口の汚れ具合のモニタリングはできている。 汚れの付着が多い部屋のみを半年ごとに、病棟全体としては年に1回の清掃で、院内感染症例を増やさずに患者を管理できることが確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、埃をためやすい換気口の掃除を汚染が目立つ容易になる前に簡易的に行うことで、全体の換気口の清掃を年に1回にしても院内感染患者が増加しないこと確認したい。
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Causes of Carryover |
埃の培養で真菌が検出されることを予測したが、全く検出されず、真菌の同定に係る費用が生じなかった。また、昨年度中に論文作成に至らず、その他の費用の使用に至らなかった。学会も在住している地域で開催されたため旅費が発生しなかった。本年度はCOVVID-19の感染対策が落ち着いたのち、真菌検出法や同定方法のについて、研修の目的で他施設で研修し本研究の意義を高める方法を実践する。
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