2020 Fiscal Year Research-status Report
アスペルギルス感染を指標とした無菌治療室・無菌病棟の排気設備清掃基準の確立
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19K19387
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
城 有美 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (20506464)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アスペルギルス感染 / 清潔区域 / 空調 |
Outline of Annual Research Achievements |
入院中のアスペルギルス院内感染を増加させない療養環境を提供できているかの評価のため、アスペルギルス感染の発生状況をモニタリングしているが、現在まで増加の傾向はない。 毎年秋季から冬季にかけて行う病棟の床掃除に合わせて、空調清掃を行っていたが、2020年度は病棟のワックスがけの時期が夏季に前倒しになり、あわせて該当病棟の入院患者数も増加したことから予定通りの時期に空調清掃ができず、前回の清掃から13か月程度の間隔をあけての清掃となった。床掃除はワックスがけは行わない、簡易な方法で行った。その間は換気口の汚染具合の記録を継続した。新型コロナウイルス関連の検査対応、感染対策事例が増加したため、埃からのアスペルギルス検出のための培養検査は実施できなかった。 昨年度は鳥取の造血幹細胞移植実施施設へ訪問し、換気設備の状況を確認し、調査報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アスペルギルス培養のための余分に検査を実施することができなかった。新型コロナウイルス対応に伴う症例や治療に大きな制限は受けずに、診療を続けることができたため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
空調清掃の時期を変更することにより、空調清掃時の胞子曝露による感染者増加の影響がないかを確認し、少なくとも年1回の清掃で院内感染が増加しないことを確認する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度、埃の培養検査ができず検査キット費用が不要となった。また感染抑制のための移動制限のため、各施設の調査にもうかがえなかったので旅費が不要となった。今年度、国内移動の制限が軽減されれば、他の施設への状況調査も可能となる。
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