2021 Fiscal Year Research-status Report
アスペルギルス感染を指標とした無菌治療室・無菌病棟の排気設備清掃基準の確立
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19K19387
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
城 有美 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (20506464)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アスペルギルス感染 / 清潔区域 / 空調 |
Outline of Annual Research Achievements |
血液腫瘍患者の療養のために整備された清潔区域の環境整備方法やアスベルギルス感染患者の増加を来さない清掃頻度を調査している。
計画通り、2021年6月、2021年11月に排気口の清掃を行った。半年ごとの排気口の清掃で、本研究で定義したアスぺルギルス院内感染の症例は増加しなかった。2020年度に比べて、侵襲性アスペルギルス症の感染リスクが高いとされる急性骨髄性白血病患者や造血幹細胞移植患者数が増加し、アスペルギルスガラクトマンナン抗原の検査数は増加したが、明らかな増加は認めていない。毎月の環境調査においてはシャワー室やお手洗いの排気口は埃がたまりやすいことが分かり、引き戸のレールにも埃はたまりやすいことが分かった。
経過中、これまで数年間にわたりHEPAフィルター、排気口とも掃除できていない閉鎖部屋が清潔区域内にあることが判明したため、臨時で清掃を行ったが、これまでの清掃方法に従い環境整備を行ったため、清掃前後でのアスペルギルス感染患者の出現はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
入院患者の基礎疾患の分布が変化していること、予防内服としてアスペルギルスをカバーした抗真菌薬を投与することが多くなっているため、清掃の評価として患者層の評価を追加して行う必要があるが、現在までできていない。また、埃の培養を繰り替えが、真菌名を特定できていない。 これらは予定外であったが、他は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はこれまでの経過と、入院患者数や患者の基礎疾患、予防内服の種類なども情報収集し、必要な環境整備頻度について検討する予定である。 今年度は清掃業者が変更される予定であり、今後も清掃前後のアスペルギルス感染者の増加の有無を調査継続する予定である。
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Causes of Carryover |
予想に反して真菌が培養で検出されず、検査費用がかからなかった。今年度、学会出張などできなかったため旅費の使用はなかった。英文校正などの費用も使用に至らなかった。
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