2019 Fiscal Year Research-status Report
情報通信機器によるビデオ通話を用いた医療コミュニケーションに関する研究
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19K19402
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
林 哲朗 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 政策医療企画研究部, 医師 (80528448)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療コミュニケーション / ビデオ通話 |
Outline of Annual Research Achievements |
情報通信機器によるビデオ通話を用いた医療コミュニケーションを評価することを目的とした本研究は、「Step1. 潜在的需要調査」、「Step2. 運用ルール策定」、「Step3. 医療現場での実践」、「Step4. 有用性・問題点・安全性の科学的検証」、「Step5. 情報通信機器を用いた医療コミュニケーションに関する指針(案)の策定」の5段階に分かれており、現在Step2までが終了している。「Step1. 潜在的需要調査」においては、患者家族との医療コミュニケーションでオンラインビデオ通話を実践するに当たり、各ステークホルダー(患者、家族、医師、看護師、ソーシャルワーカー)の立場から需要・問題点を明らかにすることを目的に、フォーカスグループインタビューを行った。インタビューの内容より、ビデオ通話を活用することにより、「便利となること」、「心配になること」、「意思決定に影響を及ぼしうる変化」等に着目し課題抽出を行った。「Step2. 運用ルール策定」では「Step1」で抽出された課題をもとに、具体的な運用ルールの策定および提供体制に関する事項の設定を行った。上記Step1、 2で得られた結果を元に、「オンラインビデオ通話群(介入)」および「通常面接群(対照)」の2つの群を対象とした非盲検化ランダム化比較試験のデザインを行い、現在試験を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の流行につき医療施設において患者家族の面会が制限されていることから、上記非盲検化ランダム化比較試験の対照群リクルートが困難になっている。流行状況に合わせて研究リクルートの再開を行なってゆく。
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Strategy for Future Research Activity |
介入研究のリクルート再開時期に関してはCOVID-19の流行状況に依存するため、現時点での予測が困難である。一方、本研究の主目的である患者家族とのオンライン面談活用は、COVID-19流行による家族の面会制限下では需要が高いことから、介入研究とは別に運用を開始し、現在希望される患者家族全例を対象にオンライン面談体制を提供している。今後、COVID-19が収束し面会制限が解除されたタイミングで介入試験のリクルートを再開する方針とする。
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Causes of Carryover |
研究事務局スタッフの雇用が2020年からとなり、2019年度の人件費支出が予定よりも減額となった。COVID-19の流行により介入研究のリクルート再開時期が遅延していることから研究実施期間も当初より延長されることが予想され、それに伴い2020-2021年度研究補助スタッフの人件費及びその他支出が増額される予定である。
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