2021 Fiscal Year Research-status Report
レジスチンの大規模エピゲノムワイドメタ解析による生活習慣病の発症機構解明
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19K19434
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中杤 昌弘 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (10559983)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | エピゲノム / レジスチン / バイオインフォマティクス / DNAメチル化 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、国内外のコホート由来のゲノムワイドDNAメチル化情報を基に大規模エピゲノムワイドメタ解析を実施して、DNAメチル化が血中レジスチン濃度を介して生活習慣病の発症に如何なる影響を与えるのか調査・解明を行う。 昨年度は、我々が保有するコホート研究301例と公開されている海外のデータ1982例の計2283例でレジスチンのエピゲノムワイド関連研究のメタ解析を実施し、P<1×10の-7乗を満たしたDNAメチル化サイトを3カ所確認した。本研究ではこのメタ解析を主解析としており、メタ解析に用いる個々のデータの前処理条件・解析条件の検討が重要であった。そこで今年度は、メタ解析に用いた個々の研究の解析で調整因子を可能な限り統一し、メチル化データの前処理条件も検討し、再度メタ解析を行った。その結果、これまでに同定できた3か所のメチル化サイトに加え、更に6カ所のメチル化サイトがP<1×10の-7乗を示した。同定できたサイトについて、他の形質との関連を評価した所、喫煙や脂質との関連が報告されているDNAメチル化サイトが4カ所含まれていた。そこで、我々が保有するコホート研究のデータを用いてこれらの因子で補正を行いつつ再度レジスチンとの関連を評価したところ、いずれもP<0.05の関連を維持していた。以上のことから、同定したDNAメチル化サイトはレジスチンに独立して関連していることが確認できた。今後は更にデータを拡充し、再現性を確認するとともに、論文執筆を開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、当初の計画よりも大規模なデータの取得に成功したため、データの前処理条件の検討や解析条件の検討を重ねた結果、当初の計画よりも研究がやや遅れている。一方で、メタ解析の解析条件を詳細に検討した結果、レジスチンと関連する新たなDNAメチル化サイトの同定に成功し、着実に結果は得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
更にデータの拡充を行い、より高精度な分析を進める。得られた結果を基に論文化を進める。
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Causes of Carryover |
主解析であるメタ解析について、膨大な解析条件の検討を重ねた結果、新たなDNAメチル化サイトの同定に成功したものの、検討に時間を要し当該年度内にDNAメチル化データの追加測定へ至らなかったため。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] An X chromosome-wide meta-analysis based on Japanese cohorts revealed that non-autosomal variations are associated with serum urate2021
Author(s)
Nakatochi M, Toyoda Y, Kanai M, Nakayama A, Kawamura Y, Hishida A, Mikami H, Matsuo K, Takezaki T, Momozawa Y, Biobank Japan Project, Kamatani Y, Ichihara S, Shinomiya N, Yokota M, Wakai K, Okada Y, Matsuo H
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Journal Title
Rheumatology
Volume: 60
Pages: 4430-4432
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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