2022 Fiscal Year Research-status Report
The prevention of childhood obesity focused on the predictor of future obesity and screen media use
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19K19440
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
峰 友紗 武蔵野大学, 教育学部, 准教授 (90587651)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 幼児の肥満 / 小児肥満 / 肥満傾向児 / Joinpoint分析 / 学校保健統計 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、福島県における肥満傾向児(5歳児)の推移について、学校保健統計を用い、2006年から2020年の約15年間男女別の推移をJoinpoint分析を使用し検討した。福島県は、東日本大震災後の放射線被害の影響を受け、肥満傾向児の増加が指摘されている。肥満予防の重要性について、幼児期からのアプローチが着目されており、震災影響による身体活動量の低下などを考察するために分析を行った。分析の結果、女児の肥満傾向時に、2006 年から2018 年にかけて上昇傾向が見られ、2018年以降は、総肥満と軽度肥満に減少(%)が認められた。また男児については、肥満児の増加は男性集団では有意ではないことが示唆された。先行研究では、男児と女児の間で身体活動レベルに差があることが示唆されており、本研究においても、震災前の身体活動の低さが地震後にさらに減少した可能性があり、これが肥満に間接的な影響を与えた可能性があると考察した。一方で、私たちの調査結果とは対照的に、福島県県民健康調査の報告では、震災後の 0 ~ 5 歳の男児と女児の肥満については、性別の差は認められておらず、その調査対象は、福島第一原子力発電所事故の直接の被害を受けた福島県全体をカバーしていたことから、私たちの研究の結果は、地震の影響を過小評価していた可能性がある。引き続き検討を行うことが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
保育所等においては、現地での調査が難しい状況が続いており、既存データでの分析を行った。分析を行うための
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、保育所・幼稚園等が定期的に実施している身体計測の縦断データから、幼児期の体格変化を観察する肥満を予測する体格変化に関連する生活習慣・環境要因を明らかにすることを目的としている。2023年度は、2022年度に収集した保育所の健診データを用いて分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、昨年フィールド調査で収集したデータを用い、またさらにフィールドでのデータ収集を行い、その分析及び論文投稿を目指し、研究を進めていく。
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