2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of the adult human height prediction model by Forensic DNA Phenotyping
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19K19490
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
西 健喜 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (70759472)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 身長予測 / Forensic DNA Phenotyping / FDP / SNP / 法医学 / 法医遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヨーロッパ地域において報告のあった12 SNP(rs2284746、rs3814333、rs3791679、rs724016、rs1812175、rs806794、rs4896582、rs314263、rs606452、rs8756、rs2079795およびrs143384)および、東アジア地域において報告された9 SNP(rs6728302、rs7678436、rs1415701、rs7777484、rs7313075、rs7158300、rs10519302、rs2401171およびrs2145272)の解析結果に、日本において身長との関連が示唆された8 SNP(rs6684205、rs27947、rs35741360、rs36112366、rs6470763、rs78484822、rs1126464、rs114134839)の結果を加え解析を行った。 各SNPの身長への影響度(β値)を換算し、実身長と比較した結果、男性では相関係数0.3893、女性では相関係数0.2636と弱い相関関係を示した。また、身長傾向を高身長、中身長、低身長傾向群の3群に分類(男性平均身長±5 cm、女性平均身長±4 cm)して解析を行ったところ、男性の高・中身長傾向群と低身長傾向群との間に有意な差(p<0.0001)が認められた。女性では分類できる傾向は見られたが、有意な差は確認されなかった。 現在までの結果で、男性ではDNAから身長傾向を分類できる可能性が示された。これは現場試料から得られた対象不明のDNAから、その外的身体的な要因を推測できる可能性を示唆するものだと考える。女性では性ホルモンによる機序等の性的要因が大きく影響していると考えられ、性的な二形を分類すべくSNPの選択が今後の検討課題だと考えらえた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大および期間中の緊急事態宣言に伴い、必要不可欠である試料提供者(ボランティア)募集の中断を余儀なくされ、現段階で収集された試料数が当初予定していた募集人数の約半数となっている。 そのため計画を変更し、現時点で収集された試料を用いて実身長と推定値との相関を算出し、また先行研究文献の影響度を利用しての身長予測がどの程度可能であるかを検討した。また、安価で複数のSNPを同時に検出を行う方法の作成を予定を早めて行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19による感染拡大の収束時期は判断不能であり、それに伴いボランティア募集の中断を余儀なくされている。感染拡大の収束またはボランティア募集施設で可能との判断が下り次第、募集を再開する予定である。 ただし、研究時期に試料収集が不可能な場合も十分に想定される。当初の予定では収集したサンプルより各SNPの身長への影響値を算出し、テストサンプルを用いての感度及び特異度を検討する予定であった。 予定を変更し、解析する新たな身長に関連したSNP数を増やし、現時点で収集された試料を用いての感度と特異度の算出、また先行研究文献の影響度を利用しての身長予測がどの程度可能であるか検討する予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大および期間中の緊急事態宣言に伴い、試料提供者(ボランティア)募集の中断を余儀なくされたため。
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Research Products
(2 results)