2019 Fiscal Year Research-status Report
臨床看護師の攻撃性対処能力育成のための教育プログラムの効果測定
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19K19495
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 可奈 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (00757560)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 医療安全 / 看護管理 / 看護教育 / 現任教育 / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、患者・家族の攻撃性に対する臨床看護師の対処能力を育成するための教育プログラムを施行しその効果を検証することを目的としている。2019年度は、教育方法の再検討と測定方法の開発を行った。先行研究で抽出された教育の要素、ならびに調査で示唆された教育方法・時期についての示唆を反映してプログラムの運営方法や対象を修正した。また、教育効果を測定する方法として、暴力や攻撃的行動に対する態度・認識を測る尺度を選定し、日本語版のないMAVAS(the Management of Aggression and Violence Attitude Scale)については原作者に許諾を取得した上で翻訳し、505名の看護師にウェブ調査データを実施して信頼性・妥当性の検証を行った。ウェブ調査は東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会の承認を受けた上で実施した。妥当性の検証においては、確証的因子分析の結果、適合度が一定の水準を十分に満たしておらず、また、信頼性の検証においては、信頼性分析において、一部のCronbach's αが水準より低い数値となった。 分析結果をふまえ、信頼性および妥当性の評価においては、十分な確証が得られなかったが、因子構造は異なるが、MAVASは複数の言語で翻訳版が作成され調査が実施されていること、差を検出しやすい回答の選択肢設定がなされていることなどから、下位因子の構造には課題が残るものの、項目単位での比較を重視した尺度そのものの利用における適用可能性はあると考え、別尺度(Japanese Version of the Attitudes Toward Aggression Scale)と併用して本研究に活用する方針とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ウェブ調査の実施について、技術的な問題の調整、および倫理審査過程に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
介入と短期効果の評価を行い、その後長期効果の評価を行う。対象者のうち協力の意向が得られた者にインタビュー調査を行う。各データを分析し、研究成果をまとめる。
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Causes of Carryover |
研究計画が遅れ、プログラムの実施が繰り越されたため。
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