2021 Fiscal Year Annual Research Report
精神科看護師の自己効力感向上を図るツールの開発と評価
Project/Area Number |
19K19498
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
矢田 浩紀 帝京大学, 福岡医療技術学部, 准教授 (80644442)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 精神科 / 看護師 / 自己効力感 / 尺度 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は「精神科看護師自己効力感評価票」の開発に向けて、2020年1月から3月の間に調査に基づき分析結果を公表した。「精神科看護師自己効力感評価票」は「精神科看護師自己効力感向上尺度」と「精神科看護師自己効力感低下尺度」で構成されていた。それぞれの尺度における探索的因子分析の結果、「精神科看護師自己効力感向上尺度」は2下位尺度(患者のポジティブな変化、精神科看護継続の見通し)11項目から構成された。さらに、「精神科看護師自己効力感低下尺度」は3下位尺度(精神科看護師としての自身の役割のなさ、過重な負担による看護力の低下、精神科看護の結果を見ることの難しさ)12項目から構成された。それぞれの尺度および下位尺度ごとの信頼性として、クロンバックのα係数が用いられたが、全てにおいて0.6以上と許容できる数値を示した。それぞれの尺度および下位尺度の収束的妥当性として、一般性自己効力感との相関係数を算出したが、弱から中程度の有意な相関を示した。予測的妥当性として、職業性ストレス簡易調査票のストレス反応尺度との相関係数も弱から中程度の有意な相関を示し、就業継続意思を示す項目との相関係数も一つの下位尺度を除き弱い有意な相関を示した。尺度の因子的妥当性として、確認的因子分析を行った結果、モデルの適合度は許容できる数値を示した。よって、本尺度の信頼性と妥当性は概ね担保されたと考えられた。本研究の一連の結果は国際学術雑誌に公表された。
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