2021 Fiscal Year Research-status Report
がん看護と高齢者看護の視点を融合した看護ケアの質評価指標の開発
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19K19501
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
天野 薫 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (90747833)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん看護 / 高齢者 / 高度看護実践 / ケア / 評価指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、がん診療の場で高齢がん患者と対峙する臨床看護師が、がん看護と高齢者看護の双方の視点をもって高齢がん患者への看護ケアを発展させていく過程を促進するために、がん看護と高齢者看護の視点を融合した看護ケアの質評価指標(以下、看護ケアの質評価指標)を開発することである。看護ケアの質評価指標の開発に向け、以下3点を具体的な目標とした。①がん看護と高齢者看護の視点を融合した看護ケアを明らかにすること、②がん看護と高齢者看護の視点を融合した看護ケアの質を測定する評価項目を抽出すること、③作成した看護ケアの質評価指標の妥当性を高めること、である。 令和3年度は、日本看護協会認定のがん看護専門看護師、がん看護領域の認定看護師(がん薬物療法、乳がん、皮膚・排泄ケア、摂食・嚥下障害看護)老人看護専門看護師の資格を有し,高齢がん患者への実践経験を有する者を対象に、対面もしくはオンラインによる半構成面接によって得られたデータを質的に分析した。14名の卓越した看護実践能力を有する対象者のデータから、がん看護と高齢者看護の視点を融合した看護ケアの構成要素となるケア行動、看護観、それらに影響を及ぼす個人要因、環境要因、関連要因を抽出し、目標①の達成に向け研究計画を進めた。 さらに、目標②のがん看護と高齢者看護の視点を融合した看護ケアの質評価指標の評価項目を明らかにし、目標③に向け、構成要素妥当性を高めるために評価項目の整理を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度に質評価指標の妥当性を高めるために、がん看護学領域だけでなく、高齢者看護学領域の看護師へのインタビュー調査を加えたことが当初の研究計画よりも全体的な遅れが生じている理由である。 その他、COVID-19拡大により、教育における準備や対応が生じたことも理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
質評価指標の開発に向けた具体的目標③について、当初はがん看護学領域の専門家会議により妥当性を検討することを計画していたが、COVID-19の状況を鑑み、測定項目の適切性,項目の代表性の観点から構成要素妥当性を高める方法を検討し、評価項目の整理を行い、成果公表に向けた準備を行う。
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Causes of Carryover |
2021年度は、COVID-19拡大のため、オンラインによる学術集会参加となり、参加に係る旅費の支出がなかったこと、研究の進捗の遅れにより、論文執筆に係る校正費の支出がなかったため、残金が生じた。2022年度は、論文公表に向けた英文校正費、学術集会参加に関連した旅費として使用する予定である。
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