2023 Fiscal Year Research-status Report
皮膚障害の発生リスクを最小限に抑える寝衣素材の検討
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19K19505
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
油谷 和恵 常磐大学, 看護学部, 助教 (10825102)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 寝床内温湿度 / 摩擦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、長期寝たきり患者の褥瘡や皮膚障害の発生リスクを抑えるため、患者が身に着ける寝衣に着目した。寝衣と皮膚間の摩擦や体圧分散阻害を最小限に 抑え、汗をかき蒸れやすい夏季における寝衣内や寝床内の温湿度をより快適に保つことのできる寝衣素材について検討することを目的としている。 研究方法は、健康な20代を対象に、一般に寝衣として夏場広く使用される綿、麻、絹、綿ポリエステル混の4種類の寝衣において、①素材生地の乾燥時・吸水時における皮膚との摩擦測定、②寝衣着用臥床時のベッドとの接触面積や最大接触圧の測定、③寝衣内及び寝床内気候の測定、を行う。これら3種類の測定結果から、皮膚障害を引き起こす要因ごとにどの素材が皮膚を傷つけにくいかを明らかにする。 研究着手後、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、2020年から2021年度は感染対策のため研究手法の見直しを行い、①の素材生地と皮膚間の摩擦測定を人工皮膚を用いて行う方法に変更し、妥当性を検討した。2022年度は①のうち、生地素材の乾燥時における、人工皮膚との摩擦の測定を行い、2023年5月現在、生地素材吸水時の測定を終え、摩擦データの分析を行った。 2024年度は夏季、感染対策を徹底した上で、予定通り健康な20代を対象に、②寝衣着用臥床時のベッドとの接触面積や最大接触圧の測定、③寝衣内及び寝床内気候の測定を行う。2024年度中に結果をまとめることを目標としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大により研究手法の再検討を余儀なくされ、使用する物品の再選定を行ったため、進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
①素材生地の乾燥時・吸水時における皮膚との摩擦測定、②寝衣着用臥床時のベッドとの接触面積や最大接触圧の測定、③寝衣内及び寝床内気候の測定、のうち、①は2023年度でデータ測定が終了し、結果を分析している。 2024年度は夏季、感染対策を徹底した上で、予定通り人を対象に②③の測定を行う。2024年度中に結果をまとめることを目標としている
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Causes of Carryover |
2023年度に研究使用物品を購入した際生じた残額は、2024年度のデータ測定に用いる寝衣の購入に充てる
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