2021 Fiscal Year Research-status Report
放射線災害看護のシミュレーション教育用シナリオ(日本語版・英語版)の開発
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19K19525
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (70326304)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 放射線災害 / シミュレーション教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
シナリオ作成にむけて放射線災害の状況のアウトラインについて、放射線災害に関する人材育成に携わっている専門家に助言を受け、時系列、対象別、状況別に課題を設定しシナリオを作成している。令和3年度は、特に受け入れ時のチームビルディングの必要性について被ばく医療の専門家から指摘された。放射線災害においてもCSCATTTの原則は基盤として放射線災害の対応にあたることが求められいる。場の安全確保にあたっては、汚染拡大防止のためのエリア設定、風評被害防止の対策は放射線災害特有の課題である。その助言を受け、チームビルディング構築に関するシナリオ作成と目標設定を行った。さらに、COVID-19の影響かにある現状を鑑み、遠隔対応可能なシナリオ作成も視野に入れることの指摘をうけ、遠隔でも実施可能かの見直しを検討している。 では、災害医療の初学者でも放射線災害の知識を活用し取り組めることを基本設計とした。 各シナリオの内容についてはまだテストを実施していないため、被験者を募りシナリオの検証を計画している。対象者は放射線看護について知識があり、放射線災害について熟知している対象者で検証予定である。なお、シミュレーション教育の専門家にも参加を求め、目標、内容、評価等について意見をもらう予定である。シナリオの修正後は、海外の災害医療の研究者にも意見を求め、日本以外の場においても活用可能かの検討を行っていくことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
個人の事情(親介護)により、優先的に教育にエフォートを置いたため、研究にエフォートを注ぐことが困難な状況となった。また、COVID-19の影響によりシミュレーション実施時の感染予防対策の協議も必要となりシナリオの検証を行うことができなかった。令和4年度はシナリオの検証および到達目標の妥当性の検証を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
作成したシナリオのαテストを実施しシナリオの検証を行い、シミュレーションのアウトライン、ブリーフィングガイドについても検討し修正する。修正したシナリオについて、βテストでは研究協力者による検証を行う。シミュレーション教育の専門家、被ばく医療の専門家の助言を受けより効果的な教育が実施できるようにシナリオ等の修正を行っていく。できあがったすべての教材について英語翻訳し、災害医療に通じた海外の研究者からも意見を求め広く活用できるものか検討し修正を図っていく予定である。
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Causes of Carryover |
令和3年度で終了予定であったが、研究へのエフォートをかけることが困難(介護など)となり研究が遅延したため1年延長することになった。令和4年度は、作成したシナリオの検証を中心に行う予定である。そのため研究協力者及び専門家への謝金、シミュレーション教育に必要な消耗品等の物品購入および感染対策に係る消耗品の購入が必要となる。成果発表のための学会参加費、交通費、作成したシナリオの英語科のための校閲費が必要となる。
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