2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of Social Support System using Gamification for Diabetic patients.
Project/Area Number |
19K19533
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
稲垣 聡 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (70785451)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 自己管理支援 / ゲーミフィケーション / ピア・サポート / 患者報告式システム / e-health / m-Health / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ゲーミフィケーションの要素を取り入れた新たな糖尿病自己管理支援システムを構築し、2型糖尿病患者に使用してもらうことで、糖尿病患者の自己管理に効果があるかを検証し、さらに効果的なゲーミフィケーション要素について検討することを目指している。 2020年度は、次年度の介入研究で用いるシステム調達と尺度開発に取り組んだ。 システム調達では、2019年度にデザインしたシステム要件で開発するため、複数のシステム会社に見積もりを依頼した。しかし、予算内でゲーミフィケーション要素を組み込むことができなかったため、既存のアプリケーションで活用できるものがないかを検討した。その結果、要件定義に合致するシステムを選定することができた。本研究のオリジナルシステムを作成するのではなく、既製品を活用することで、研究期間終了後にも継続してシステムを利用することができることとなった。一方で、既製品を活用することによって、システム利用動向に関するデータに直接アクセスできなくなったため、データ算出方法の変更が必要となった。システム会社との協議の結果、「投稿数」「ログイン日数」「チャレンジ達成数」「参加チーム数」「参加しているチームのテーマ」「チームメンバーに対する投稿数」に絞ることでデータ抽出ができることが分かったため、介入研究の計画を微修正し、次年度に備えた。 尺度開発は、糖尿病患者の自己管理状態を測定するSDSCA、自己管理状態の動機を測定するTSRQ、PCDSの日本語版を開発するための調査を新たに立案した。研究協力施設への立ち入りが困難であったため、尺度開発の調査はアンケート会社に委託したオンライン調査で行うように計画を変更した。今後、感染拡大状況をモニタリングしながらオンライン調査を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年度にシステム調達を完了できなかったことによる遅れがスケジュール全体的に影響している。さらに、COVID-19感染拡大状況下にあるため、研究協力者や研究協力施設へのアクセス、研究参加者へのアクセスが困難になり、初年度の遅れを取り戻すことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、7月までに尺度開発を実施し、介入研究の評価指標を確立する。8月には実証実験に参加する施設をリクルートし、2021年9月より2022年1月まで外来通院中の2型糖尿病患者に対して、自己管理支援システムを用いた実証実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度に生じたシステム構築の遅れにより、前年度からの繰越費用が生じている。「その他費用」に割り当てられているシステム開発費は、システム利用費として2021年度に使用される予定である。 また2021年度には、尺度開発のためのオンライン調査の実施費用が「その他費用」より支出される予定である。加えて、研究参加者のリクルートのための旅費、研究参加者への謝礼、糖尿病看護に関する情報収集や成果発表のため学会参加費、旅費等が必要となる。
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