2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Social Support System using Gamification for Diabetic patients.
Project/Area Number |
19K19533
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
稲垣 聡 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (70785451)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 自己管理支援 / ゲーミフィケーション / ピア・サポート / 患者報告式システム / e-health / m-Health / Consumer Health |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ゲーミフィケーションの要素を取り入れた新たな糖尿病自己管理支援システムを構築し、2型糖尿病をもつ人に使用してもらうことで、自己管理に効果があるかを検証し、さらに効果的なゲーミフィケーション要素について検討することを目指している。 前年度まで新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置等の影響にて、研究協力施設・研究参加者の募集を自粛していた。そのため、2021年度には研究参加者数が目標数に達しておらず、2022年度も研究参加者の募集を継続した。当初の想定よりも研究参加者数が少なかったため、研究協力施設を増やすことで対応し、計32名より参加申し込みがあった。 これまでの調査で「他の人(メンバー)と糖尿病を一緒に考え、今まで以上に実行出来た」や「毎日歩数や食事や行動内容を報告しあうのが楽しく励みになる。他の方のを見て、自分の歩数量不足を補うべきスクワットを追加したりする」と、糖尿病自己管理行動に影響を及ぼしていると考えられる自由記載がある一方で「SNSが苦手」、「効果が見えにくい」という意見も見られた。今後、質問紙調査の結果を集計し、詳細に分析する予定である。 上記の研究活動と並行して、2019年度に尺度作成のために行ったインターネット調査の結果を利用して糖尿病自己管理行動とヘルスケアアプリの使用状況について、糖尿病をもつ人の心理に関する事項について再分析した。その結果、2型糖尿病をもつ人のうち、ヘルスケアアプリを利用している人は24.1%であったこと、ヘルスケアアプリを利用した人の身体活動のスコアは、利用しなかった人に比べて有意に高かったことがわかった。また、2型糖尿病のある人のうち32.9%が、糖尿病であることを恥ずかしく感じた経験があること、恥ずかしさを感じた経験のある人は有意に精神的苦痛を強く感じており、幸福感が低いことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年度にシステム調達を完了できなかったことによる遅れがスケジュール全体的に影響した。2020年以降も、COVID-19感染拡大状況下にあったため、研究協力施設へのアクセスや、研究参加者へのアクセスが困難になり、初年度の遅れを取り戻すことができなかった。さらに、研究参加者の募集を開始してからも想定よりも研究参加者数が増えなかったため研究進捗が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに研究参加者の新規募集を終了しているため、2023年5月に6週間後調査の結果が得られる予定である。当該調査結果までの成果をまとめ、本助成事業の報告書を作成する。 その後は基盤研究C(23K09815)にて、2型糖尿病をもつ人を対象とした療養生活支援アプリ「みんチャレ」を用いた介入による長期的な効果の検討と介入プロトコルを評価する。
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Causes of Carryover |
(理由) 学会発表が神戸での開催となり、旅費の使用がなかったことため、次年度に繰り越す費用が発生した。さらに研究全体の遅れにより、研究参加者への謝礼の支払いや学会発表、論文の発表に掛かる費用が2023年度に繰り越された。 (使用計画) 研究参加者に支払う謝礼と論文投稿費用での支出を計画している。
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Research Products
(6 results)