看護系大学での経験、学修および生活が就職後の組織適応に及ぼす影響

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K19539
• Research Institution: International University of Health and Welfare
• Principal Investigator: 保田 江美 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 准教授 (20803258)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 大学から仕事へのトランジション / 看護系大学 / 看護師

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、看護系大学で学ぶ学生の学生時代の経験、学修や生活が就職後の組織への適応に及ぼす影響を検討することである。2020年度より新型コロナウイルス感染症流行により、研究計画全体に遅れが生じており、本年度までに研究を終了することができなかった。
よって、延長申請をおこない、研究を遂行していくこととしたい。
本年度の当初の計画は、①看護系大学を卒業後、病院に勤務し、１年の業務経験を有する看護師経験２年目の看護師100名を対象にWEB調査にて予備調査を実施する、②調査で得たデータを分析し、質問項目の精査、修正をおこなう、③調査設計の専門家等のスーパーバイズを受け、本調査用の質問紙を作成する、④本調査への協力施設を募り、本調査の準備をおこなうことであった。
結果、先行研究のレビュー、質問紙の作成、質問項目の精査をおこなうことはできたが、予備調査や本調査には至っていない。看護系大学の学生のトランジションには、医療専門職養成大学以外の大学生にはない病院実習での経験が大きく影響を与えていることが予測されるが、コロナ禍において、実習の方法にも地域差等が認められるため、これらの影響も考慮した調査設計をし研究を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、学生対応等が増え、自身の研究エフォートの確保がさらに困難になっていること、調査対象が病院に勤務する看護師であるため、対象者となる看護師の経験の特異性、疲弊感、調査協力の負担によるバイアス等が考えられること、調査対象となる施設の管理者に調査への協力が得にくいことが主な理由である。研究全体の進捗が遅れ、延長申請に至っていることから「遅れている」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

今年度中に以下の推進方策にて研究終了を目指す。
①新型コロナウイルス感染症の流行の対象者への影響を踏まえ、質問紙を作成、確定する、②病院要覧（全国病院名簿）に掲載されている100床以上の病院を病床数で層化し、無作為に100病院を抽出し、対象となる病院の看護部長宛てに調査への協力可否を問う、③協力が得られた病院に勤務し、看護系大学を卒業後１年の業務経験を有する看護師経験２年目の看護師を対象に調査を実施する、④調査で得たデータを分析し、成果をまとめる、⑤学会発表、論文の作成をおこなう。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の流行の影響を受け、予備調査、本調査を実施することができなかった。本研究課題の予算の多くは、予備調査と本調査に関連する者、結果より明らかになった知見の報告に関連するものであるため、次年度の実施に繰り越すこととなった。