2021 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニング手法を用いた放射線看護教育プログラムの開発
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19K19548
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
堀田 昇吾 東京医療保健大学, 看護学部, 講師 (70795707)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 放射線看護教育 / 卒後教育 / 演習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年文部科学省の大学における看護系人材の養成の在り方に関する検討会から「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」が公表され、その中に「臨床現場の 放射線」に関する教育が「放射線の医療利用による人間の反応」等という項目として位置づけられた。しかし、看護系大学は履修単位が過密であることや放射線 看護教育に必要となる機器等の準備も十分でないことから、全ての大学の看護基礎教育で放射線に関する演習を実施するには限界がある。そのため、卒後教育において最低限必要な演習を行うことで、放射線看護教育をより充実させる必要があると考えた。そこで、本研究は、卒後教育におけるアクティブ・ラーニング手法を活用した放射線看護教育に関する研修プログラムを開発し、評価することを目的としている。本研究では、これまでに看護師を対象としたインタビュー調査を実施し、新人看護師に焦点を当てた放射線看護教育の重要性が見出された。インタビューでは、講義内容として、放射線の健康影響など基本的な部分に加え、臨床で実施されている放射線診療(単純撮影やCTなど)におけるおおよその線量や、その値と自然放射線の線量との比較などの情報が重要との意見があった。また、様々な機器を通して放射線を測定することによって、講義での学びが深められたと意見があった。2021年度は、インタビュー調査の継続と、診療放射線技師・医師を対象としたアンケート調査、および研修プログラムの検討等を予定していたが、コロナ禍の影響で実施できなかった。今後は、看護職へのインタビュー調査の優先順位を変更し、診療放射線技師へのインタビューを通して、新人看護師に必要な放射線看護教育の内容を検討し、研修プログラムの内容へ反映させていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
看護職に対するインタビューの継続、診療放射線技師や医師へのアンケート、研修プログラムの具体的内容の検討を行う予定であった。上記について、ビデオ会議等でスーパーバイザーと検討を継続しているが、コロナ禍で実施方法の変更やそれに伴う倫理申請手続き書類の修正などがあり、研究の実施に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに引き続きコロナ禍のため、対面でのインタビューの実施可能性が安定しないと考えられる。そのため、ビデオ会議ソフト等を活用してインタビュー調査を実施していく。また、アンケート調査においては、オンラインでのアンケートフォームの活用など効率的にデータの収集が行えるように工夫する。研修については、プログラム案を開発後、医療施設にて実施することを想定していたが、施設への立ち入りが困難な状況が続いているため、大学等別施設における実施を視野に入れ、調整する。2022年度第一四半期に倫理申請書の修正・提出を行い、第二四半期には調査の実施と分析、第三四半期に研究内容のまとめを実施していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
2021年度までに実施予定であったインタビュー、アンケート調査及び研修プログラムの開発・実施が行えていないため、2022年度内に優先順位を検討し、実施していく。そのため、インタビュー・アンケートに係る印刷費、郵送費、研修プログラムで使用する放射線機器の購入費用として使用する予定である。
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