2023 Fiscal Year Research-status Report
児童・思春期精神科病棟におけるストレングス向上を促す看護プログラムの開発
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19K19555
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
菅谷 智一 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60824307)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 児童・思春期精神科 / 看護プログラム / 抑うつ / 学校適応感 / 自尊感情 |
Outline of Annual Research Achievements |
児童・思春期精神科病棟におけるストレングス向上を促す看護プログラムの内容を検討するために、前年度にweb調査したデータの再分析を行った。 児童・思春期において問題となる抑うつに着目し、高校生を対象としたデータにおける、抑うつへの関連要因を検討した。その結果、抑うつには、性別や年齢、情緒や不注意多動性、学校適応感、自尊感情が影響していることが示唆された。一方、近年着目されているCOVID-19への恐怖は抑うつに関連していなかった。これらのことから、本研究で取り組む看護プログラムにおいては、COVID-19への恐怖のような概念にはとらわれず、対象者を適切にアセスメントし、その特性に合わせて介入するプログラムにしていく必要性が示唆された。 これまでの研究結果を踏まえて、児童・思春期精神科看護に精通した看護師との間で、これらの結果から看護プログラム原案を作成する検討やエキスパートパネルを行うための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19蔓延後の影響もあり、児童・思春期精神科病棟で働く看護師や、児童・思春期精神科に精通した看護師の確保および臨床施設での研究実施の調整に難航している。これまでの調査データの追加分析を行い、看護プログラム原案の検討は進めているもの、これらの有用性を検討する段階まで至ることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
看護プログラム原案をエキスパートパネルにて洗練していく。また、児童・思春期精神科病棟等の臨床にてこれらのプログラムを実施し、その評価を行う予定である。そのために、研究対象施設との研究調整が済み次第、倫理委員会での研究計画審査を受け、研究調査を実施する予定である。また、これまで本課題により行った研究について学会発表、論文発表を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は児童・思春期精神科病棟等の研究対象施設での研究調整を行う予定でいたが、COVID-19感染蔓延後の状況により滞り、予定通りに研究を行うことができていない。そのため、実施予定であった研究を次年度に実施するための国内旅費や調査用紙の購入・文具等や感染対策物品等の消耗品、データ整理・入力等の人件費として使用する予定である。
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