2019 Fiscal Year Research-status Report
前立腺がん術後患者の自己管理スキルを高める支援プログラムの開発と有用性の検討
Project/Area Number |
19K19585
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
天野 功士 同志社女子大学, 看護学部, 助教 (40756194)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺がん / 術後 / 支援プログラム / 下部尿路症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、前立腺がん術後患者用自己管理アセスメントツールを活用した「前立腺がん術後患者の自己管理スキルを高める支援プログラム」の開発と、その有用性を検討することを目的としている。2019年度は、「前立腺がん術後患者用自己管理スキルアセスメントツール」を開発する準備段階として、前立腺がん術後患者の下部尿路症状とQOLに関する文献検討を行った。 文献検討は、①前立腺がん術後患者の自己管理を構成する要素を網羅的に抽出すること、②前立腺全摘除術後の合併症である下部尿路症状の経時的変化を明らかにすることを目的とする。選定基準・除外基準に基づき、前立腺がん術後患者の下部尿路症状に関する文献29件を選定した。文献検討の結果、前立腺がん術後患者の自己管理に関する文献は非常に少ないことが明らかとなった。そのため、前立腺がん術後患者の自己管理の構成要素の抽出においては、前立腺がん患者の下部尿路症状に関する研究論文の他に、前立腺がん術後の下部尿路症状について書かれている書籍、下部尿路症状の管理について書かれた書籍をもとに、看護・医学・患者の視点から抽出していく必要性が示唆された。術後の下部尿路症状の経時的変化は、術直後に最も増悪し、その後改善していくが、尿失禁や頻尿などの蓄尿症状は、排尿症状と比較して、術後の改善が得られにくいことが明らかとなった。 また、文献検討と並行して、前立腺全摘除術後患者への面接調査を実施するための倫理審査の申請を行い、2020年1月に倫理委員会より承認を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前立腺がん術後患者の文献検討において、前立腺がん術後患者の自己管理に関する文献検討を試みたが、自己管理に関する文献が少ない現状があった。そのため、文献検討では、前立腺がん術後患者の下部尿路症状の経時的推移を明らかにすることへと計画の変更を余儀なくされた。また、前立腺がん術後患者への面接調査において、倫理審査委員会からの承認が得られたが、新型コロナウイルス拡大により、対象施設でのデータ収集が困難な状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの状況をふまえつつ、今後、面接調査時期、対象施設の再検討を行う。対象者数の確保が困難である場合は、前立腺がんの患者会などへの依頼を検討する。なお、施設等において、対面での面接調査を行う際には、感染予防対策を十分に検討した上で実施し、感染の拡大を予防することとする。
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Causes of Carryover |
研究計画が遅れており、患者への面接調査が実施できていない。次年度より、インタビューデータの文字起こし、研究協力者への謝金、英文翻訳費等として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)