2023 Fiscal Year Research-status Report
患者の多声的ナラティヴを通して転換する精神科看護師の実践
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19K19589
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
眞浦 有希 滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (40803135)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 精神科訪問看護 リカバリー ナラティヴ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では精神科看護師の実践と実践の基盤となる考えが、当事者(患者)の語りをきくことによって転換していく経験を記述することを目的としている。「語りをきく」という実践を捉えながら、語りによって変容する実践の構造やプロセスを明らかにし、患者の語りをきくことの意味を新たな側面から検討することを目指す。プロセス性のある看護師の経験を実践に応用可能な説明モデルとして理論化できるよう「修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA、木下2020)」を方法論とした分析を検討している。所属施設の異動により新たな研究倫理審査が必要となったが、申請過程において指針適用の判断方法等が変更となった。それにより他大学で承認を受けていた研究内容での申請が認められず任期満了となったため、次年度より所属する施設での研究再開を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属施設規定の「研究倫理委員会の対象となる研究等」のフローチャートより、本研究は指針適用外であるとの判断を行った。しかし、申請書準備中に新たに作成された「指針適用外チェックリスト」により、これまでのように指針適用外とは判断することができなくなったため、倫理審査委員会において「適用外であること」の審査を受けるよう指示を受けた。審査申請後「当該実施計画の目的や意図がつかめず、また、指針の該当性の判断に足りる情報が不足していることから医学系指針第2で定める医学系研究の定義並びに第2適用範囲か判定不能」との通知があった。本研究はインタビュー調査等によって行われる質的研究であり、これまでの所属施設においても承認を受けてきた旨を説明したが、臨床研究等において求められる研究計画と同等の計画内容を提示できなければ、指針を遵守した計画書であることを承認できないとの通知があった。「指針適用外」であるという判断を得るために「指針を遵守した研究計画」を立案するということに対して説明を求めたが、任期により今年度の所属施設においてインタビュー調査を実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度より所属する施設において研究参加者のリクルートを再開し、引き続きインタビュー調査の計画を実施していくこととする。
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Causes of Carryover |
任期中に倫理審査委員会より研究実施の承認を得ることができずインタビュー調査が実施できなかったため次年度に調査実施を計画している。
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