2023 Fiscal Year Research-status Report
塩味知覚測定によって腎機能低下、高血圧の予測は可能か:2群比較追跡調査
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19K19599
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
川原 瑞希 (市川瑞希) 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (50835931)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 糖尿病 / ガイドライン / 血糖コントロール / 血糖管理状況 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は糖尿病患者に対して構築したデータベースをもとに解析を行い、国際学会で発表した。 発表内容は以下の通りである。 糖尿病における診療ガイドライン整備や高齢者における治療方針のステートメントの変化に伴い、血糖管理の状況は変化すると考えられるが、年代別による変化の違いについての報告は少ない。そこで大学附属病院外来に通院する患者データをもとに、ガイドライン更新のタイミングと血糖管理状況の推移を検討した。A大学附属病院糖尿病内分泌内科・腎臓内科外来を受診した患者の2013-2021年の診療録データを用いた。期間中いずれかのタイミングでHbA1cを測定していた定期管理対象者の中から65歳以上のデータを使用した。結果、対照対象カテゴリー別の HbA1c の分布は、2013 年から 2021 年までのすべての年で、約 8割の患者の HbA1c が 8.0% 未満であることを示しました。 HbA1c の範囲は 7.0% ~ 8.0% であり、ガイドラインが発表された年の前後で増加した。前期高齢者群(65~74歳)と高齢者群(75歳以上)に層別すると、各区分の割合に大きな差はなかった。この結果は、日本の高齢の 2 型糖尿病患者の血糖コントロールが、ガイドラインに従って穏やかな血糖コントロールに変更されている可能性を示唆していると結論づけた。今後はこういった特徴を持つ糖尿病患者における塩分知覚や血圧との関連を検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
元々、新型コロナウイルス感染拡大時に研究の進捗が大幅に遅れ、延長申請を行っている課題であるため、「やや遅れている」を選択している。しかしながら、2024年度は論文発表を中心に行っていく予定であり、論文投稿に必要な経費を残したため、最終年度の延長申請を行った。研究解析結果をまとめることに専念する。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は研究成果をまとめ、論文発表を中心に行う予定である。 現在、一般都市住民を対象とした塩分知覚の男女差について論文投稿準備中である。
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Causes of Carryover |
本課題解析結果をまとめるに当たり、学会参加費及び論文投稿費用等に充当させる予定である。
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