2021 Fiscal Year Research-status Report
他害行為によって隔離となった患者の安楽に向けた看護ケアの定義と実践
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19K19607
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
日野 雅洋 島根県立大学, 看護栄養学部, 助教 (20760482)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 看護 / 安楽 / 精神科 / 隔離 / 他害行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神科病棟において他害行為を理由として隔離となった患者への看護として、安楽に向けた看護ケアに着目している。他害行為によって隔離となった患者への安楽に向けた看護ケアを解明,定義すると共に、実践事例集を作成することを目的としている。 2021年度は文献レビューと共に、インタビュー調査を行った。文献レビューでは、行動制限患者への看護について、質的研究手法を用いた先行文献を7文献抽出し、質的帰納的に分析を行った。看護師は行動制限中の患者との関係を構築する中で、患者らしさを守るという看護ケアを行っていたことを明らかにでき、隔離となった患者の心理的体験を推し量り、看護ケアを行っていると考えられた。これらのことより、国内では隔離に伴う患者に直接インタビューを行うことで看護ケアを示した研究は十分行われていないといえ、患者の心理的体験を明らかにすることによって、安楽に向けた看護ケアは発展していく可能性が考えられた。 また、隔離に伴う患者の心理的体験を明らかにすることによって、患者への安楽に向けた看護ケアを示していくことを目的として、精神科病院で隔離となった経験を有する患者に対して、インタビュー調査を実施しているところである。インタビュー調査は、①初回入院の隔離体験を語ってもらうものと、②隔離経験のある精神疾患患者であり長い期間が経過した患者に、隔離の経験を経た後の生活を語ってもらうものである。①では3名の患者に、②では2名の患者へのインタビュー調査を実施したところである。それぞれの調査について、引き続き、インタビュー調査を行うと共に、分析を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
精神疾患患者へのインタビュー調査を行っているところであるが、COVID-19感染症拡大に伴う感染対策の必要性から、研究参加者へのインタビューを進めることができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
精神科病院で隔離となった経験を有する患者に対して、インタビュー調査を継続していく。インタビュー調査は、初回入院の隔離体験を語ってもらうものと、隔離経験のある精神疾患患者が長い期間が経過した患者に、隔離の経験を経た後の生活を語ってもらうものである。当初計画では、看護師への質問紙調査と共に看護師へのインタビューを行うこととしていたが、文献レビューを行う中で隔離された患者の体験についての研究が国内では行われていないことや、患者の求める隔離体験への看護ケアと、看護師の提供している看護ケアは乖離があることが判明した。そのため、語りから示される患者の体験に沿った看護ケアを検討していくことが、患者の安楽に向けた看護ケアを示せると考えられたため、隔離経験を有する精神疾患患者への調査を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染症拡大に伴う感染対策の必要性から、研究参加者へのインタビューを進めることができていないためである。次年度は、インタビュー調査、分析を進めていく。
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