2023 Fiscal Year Annual Research Report
化学療法を継続する進行肺がん患者の療養生活を支援する看護教育プログラムの評価
Project/Area Number |
19K19630
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
沖 智子 (萩原智子) 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (20746549)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺がん / がん薬物療法 / 化学療法 / がん看護 / 看護教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究当初の目的は、化学療法を継続する進行肺がん患者の療養生活を支援する看護教育プログラムを作成し有効性を検証することであったため、先行研究の結果をもとに、化学療法を継続する進行肺がん患者の療養生活を支援するための看護プログラムの確定に向けて取り組んだ。肺がん化学療法看護のコンピテンシーを洗練化することを目的に、文献検討およびがん薬物療法を受ける進行肺がん患者への看護実践の実態について、がん化学療法看護認定看護師を対象にインタビュー調査を実施した。文献検討では、進行肺がん患者のがん薬物療法の実態として、2015年以降に免疫チェックポイント阻害薬が導入される等パラダイムシフトが起こっている治療の状況を鑑み、2015年12月以降の看護論文である11件を対象とした。国内研究の動向としては、質的研究が多くを占め、介入研究は1件のみであった。初回治療および2次治療以降の患者の体験や取り組みが明らかになっており、治療段階や治療内容に沿った看護実践に活用するための基礎的資料となった。インタビュー調査は、今年度は計5名の認定看護師に協力いただき、各治療段階(1次治療、2次治療、3次治療以降)における看護実践内容について調査した。先行研究で示唆されてた肺がん化学療法看護におけるコンピテンシーである①最新の肺がん化学療法の知識、②AYA世代の肺がん患者が利用できるサポート内容に関する知識、③がん医療を取り巻く社会保障制度、④治療段階別に出現する進行肺がん患者の療養生活上の困難に対する必要な看護支援に、熟練した看護実践能力のある認定看護師の治療段階別の実践内容を組み込み、洗練化をはかることはできたが、評価指標の検討に時間を要したため、今後検証に発展させていくためにさらなる追求が必要である。
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