2020 Fiscal Year Research-status Report
前立腺がん患者のService Gap尺度の開発と信頼性・妥当性の検討
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19K19633
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
掛屋 純子 川崎医療短期大学, 看護科, 准教授 (80442367)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺がん / service gap |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺がん患者には、疾患特有の心身の問題を抱えながらも専門家に相談を求めないという現象である「service gap」が存在する。その「service gap」については、研究代表者の先行研究によって患者に「諸問題へのあきらめ」や「相談への躊躇」などがあると明らかにした。本研究は、「service gap」の尺度を開発し、前立腺がん患者に特有の「service gap」が気分・感情およびQuality of Life(以下QOLと略す)に与える影響を明らかにするための手がかりとして重要な研究に位置づけられる。将来的には、前立腺がん患者の気分感情を安定させ、QOL維持に必要な身体的・精神的支援を行う実践的な手がかりを得ることができる。本研究は4か年計画で以下のように行う。 2019~2021年度にかけ研究に着手し、2021年よりデータ解析・論文作成を行う。 研究Ⅰ:前立腺がん患者のservice gapの概念を尺度化し、信頼性・妥当性を検証した調査票を作成。予備調査による内容妥当性の検討を行い、その後、本調査による尺度開発を実施する 【研究目的】前立腺がん患者のservice gapの尺度開発とその信頼性および妥当性について検討する。 【研究方法】対象:対象は、前立腺がんと診断された患者で、前立腺全摘除術を行った患者、放射線療法を行った患者、内分泌療法を行っている患者、無治療経過観察の患者を理論的サンプリングとして200~300名程度とする(川崎医科大学附属病院泌尿器科外来100名、笠岡第一病院泌尿器科外来50名、津山第一病院泌尿器科外来50名、新見中央病院50名、常クリニック(泌尿器科)50名)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画書では、すでに調査票の配布をしている段階であるが、現在、倫理審査の結果待ちの状態である。 理由としては、当初計画していた調査対象の病院施設側から新型コロナウイルス感染症のためフィールドとしての利用が困難になってきたことが大きな原因である。そのため、倫理審査の申請も遅れてしまった。研究代表者の所属機関と同一法人内にある川崎医科大学附属病院での協力が得られ調査が可能となり、倫理審査を申請し結果を待っている段階である。 予備調査による内容妥当性の検討については、2020年度内に同病院の泌尿器科医師・看護師に調査を実施し、調査票の内容妥当性については検討を終えたところである。調査票の作成も終わり、倫理審査が承認されればすぐに調査票の配布・回収ができる状態にしている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査承認後は直ちに調査を開始する。2021年度中に一度データの性質を確認し、本分析に必要な症例数が収集できた段階で解析に入る予定。
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Causes of Carryover |
全国的に新型コロナウイルス感染症拡大のために学会がWeb開催となり、予定していた出張旅費が不要になったことや、研究計画の遅れのために、調査票の回収等に必要な経費を使用できなかったため。
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