2021 Fiscal Year Research-status Report
子どもの医療被ばくに関する親の認識への影響要因を可視化する試み
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19K19635
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
扇野 綾子 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70400140)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 看護学 / 小児 / 医療被ばく |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度の計画では、子どもの医療被ばくに関する保護者の認識についてデータ収集を行う予定であった。しかしcovid-19感染拡大のため、調査フィールドとなる予定であった保育施設の協力が困難であること、さらに研究者の所属における研究以外の業務量の増加等により、調査の実施はできなかった。 そのため、調査・分析に役立つ知見・情報を得るために、オンラインで情報収集を行った。日本放射線学会第10回学術集会、日本小児保健協会第31回学術集会、第68回日本小児看護学会学術集会に参加し、小児看護及び医療被ばくに関する情報を得た。また、既存の文献からも継続的に情報収集を継続した。その結果、人が放射線を被ばくすることに不安を感じる背景には、目に見えないことによるわかりにくさ、難しさがあることなどが考えられた。放射線の被ばくは、医療被ばくや災害による被ばくが考えられるが、そのどちらであっても不安が生じることは考えられる。その不安を軽減するためには、医療者(専門家)からの一方的な説明ではなく、医療者(専門家)と患者(一般市民)の双方向の丁寧なリスクコミュニケーションが有効であることなどがわかった。医療の現場においては、多くの患者に治療や検査を行うため、時間をかけて説明することは難しいことでもあるが、個別の状況に応じた丁寧な説明をしたり、後からでも疑問が生じたら質問できること、話し合いう場の提供が必要であることが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Covid-19感染拡大と、研究者の業務バランスにより、年度内に調査票を配布・回収するという方法ではデータ収集を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度再び、調査を実施する計画とする。調査票の配布が難しければ、webアンケートを実施し、それも不可能であれば、個別の面接調査などの方法に変更して実施する。さらに、データ整理作業などは協力者と分担して行う。
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Causes of Carryover |
令和3年度に計画通りの調査ができなかったため、次年度に実施する。
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