2019 Fiscal Year Research-status Report
高年女性に対するART終結後のQOL向上に向けた看護支援モデルの構築
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19K19641
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
嶋 雅代 福井大学, 学術研究院医学系部門, 講師 (50633385)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生殖補助医療 / ART終結後 / 更年期様症状 / 高年女性 / 看護支援モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、生殖補助医療(Assisted Reproductive Technology:以下ART)受療者の40%以上を占める40歳以上の高年女性における治療終結後の更年期様症状の特徴を明らかにし、ART終結後のQOL向上に向けた看護支援モデルを構築することである。 本研究は3年間で行うことを計画している。ART終結後の40歳以上の高年女性に出現する特有の更年期様症状の特徴を明らかにした上で、ART終結後の更年期様症状尺度原案を作成し質問紙調査を実施する。これらの結果を多変量解析して、ART終結後の高年女性における更年期様症状の定義および概念を明らかにし、ART受療中の高年女性に対するART終結後のQOL向上に向けた看護支援モデルを構築する。治療中から情報提供を中心とした継続的な支援を受けることにより、治療終結後も自分の心身に起こる変化に関心を向けてセルフケアできることは、女性としてのとしての自己肯定感を高め、ART終結後のQOLに貢献することが期待できる。 今年度はART終結後の女性における身体的・心理的・社会的状況の変化や支援について国内外の文献からレビューを行った。その結果、ART終結後も心理・社会的影響があり、支援の必要性が示唆された。その一方で、身体的状況について検討されている文献はなく、今後も検討を進める必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙作成はおおむね順調に進んでいるが、研究協力施設との調整が進められず、調査開始時期についても検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力施設とはオンライン会議システムを活用して、直接顔を合わせなくても効率的に進めていくようにする。また、文献レビューの結果を踏まえ、ART受療後の女性の身体的状況の変化やその支援の実際について、生殖医療に従事している医師や看護師にインタビューを行い、実態をより明らかにする。
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Causes of Carryover |
研究協力施設との調整が進まず、旅費や謝金が未使用である。また発表をエントリーしていた国際学会が延期となり、発表ポスターや資料の翻訳にかかる経費も未使用である。そのため、次年度に繰り越して研究協力施設との調整に関連する旅費や謝金、また国内学会に参加して発表する予定であるため、その旅費・参加費に使用する予定である。
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