2021 Fiscal Year Research-status Report
骨盤位の妊婦が実施する無煙棒灸の頭位変換の効果:ランダム化比較試験
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19K19644
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
東原 亜希子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10803116)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 骨盤位 / 妊婦 / 灸 / リモート / 実行可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、骨盤位の妊婦が実施する無煙棒灸の頭位変換の効果を検証する目的にて妊婦への無煙棒灸実施群と通常ケア群の2群によるランダム化比較試験を予定していたが、COVID-19の影響にて困難となったため研究計画を変更し、2021年より妊婦が自宅で骨盤位治療のための灸の実施ができるか、実行可能性の検証を目的とする研究へと変更した。本研究の介入プロトコールは、骨盤位の妊婦自身が自宅で無煙棒灸を実施すること、至陰の経穴へ灸実施20分、1日2回、10~14日間(次の妊婦健診まで)である。 無煙棒灸を骨盤位の妊婦自身が自宅で安全にかつ正確にプロトコール通りに継続することが可能な教材を作成することは、コロナ禍で鍼灸治療を断念する妊婦や忙しさなどから鍼灸治療に通うことが困難な妊婦にとって、セルフケアという骨盤位治療の選択肢の幅が広がることに繋がる。また、実行可能性が認められれば、今後の無煙棒灸の頭位変換の効果を検証するランダム化比較試験の介入方法が確立され、骨盤位治療における灸のエビデンスレベルを引き上げることに貢献できる。そのことにより、骨盤位で悩む妊婦に研究に基づいた情報提供をすることができる。 現在データ収集中である。妊婦が自宅で介入プロトコール通りに実施できるようWeb会議ツールZoomを用いてリモートで実施方法や注意点を説明しながら進めている。現在のところ対象者に有害事象はなく、介入プロトコール通りの回数、期間共に実施することができている。引き続きデータ収集を継続し、予定研究対象者数までリクルートし、分析へと進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響により、研究計画の大幅な見直しを余儀なくされたため、やや遅れている。しかし研究計画書は完成し、研究倫理審査を通して臨床試験登録をし、現在データ収集中である。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の影響にて対象者が研究参加に対して慎重になっている可能性もあり、また対象が少ない妊娠後期の胎児が骨盤位の女性をリクルートするため厳しい状況が考えられる。リクルートが難しい場合は施設数を増やすなど対応していく。また本研究と関連している研究代表者の論文を海外雑誌へ投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画修正をし、リクルートを開始出来たが、必要数のデータを取得し分析まで行くことができなかったため。使用計画は、データ解析用パソコン、介入方法である無煙棒灸を含めた自宅で妊婦が実施できるための灸セットの購入(無煙棒灸、着火剤・灰皿・防火シート・消火剤・消臭剤・棒灸セット入れバッグ)、妊婦へ灸セットや謝礼を送るための郵送費、研究対象者である妊婦への謝礼、灸実施説明書のリーフレットや研究協力を依頼するためのポスターやパンフレット等の印刷費用、研究成果を英文学会誌へ投稿する際の英文論文校閲費及び投稿料などに使用計画である。
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